エリアトラウトのシーズン到来! 間口が広く奥も深いビギナーもマニアも熱くなるエリアフィッシング最新入門術
エリアなら人生初のトラウトが必ず釣れる
“エリアで最初のトラウトを釣るため”に必要な、タックル選びのヒントを解説してくれるのは、赤城山の麓にあるフィッシングエリア『アングラーズエリア・フック』のマネージャーの中林大佑さん。

『アングラーズエリア・フック』は、赤城山の伏流水を引き込み溜池に仕立てた、ポンド(池)型のフィッシングエリア。レインボートラウト(ニジマス)やヤマメをはじめ、ヤシオマスといったプレミアムな魚種まで、多彩なフィッシュイーターを狙える関東屈指の人気フィールドです。
「管理釣り場とも呼ばれるエリアは、大切に育てたコンディション良好なトラウトを豊富にストックしているため、初心者からベテランまですべてのアングラーが釣りの楽しさを満喫することができます」と話す中林さん。
自然の湖や渓流でネイティブ(野生)な魚を狙うより、手軽に最初の一匹を手にしやすく、人生で初めてルアーで魚を釣る経験をするアングラーも数多いのもエリアの魅力。
「ですが、常にアングラーに囲まれプレッシャーが高いせいか、漠然とルアーを投げているだけではなかなか釣れません。ビギナーこそ使いやすく筋の通ったタックルを使うことが重要なんです」(中林さん)

●1000~2000番台のリールにナイロンライン3LBをセット
「釣りはタックル選びも楽しいもので、そのセレクトには人柄が出ます」と話す中林さんが、エリアトラウトで一番こだわってほしいと考えているのがリール。
「スピニングリールが基本ですが、そのグレードは細分化され、上を見ればきりがない。初めてなら実売価格で1.5万円前後のモデルだと性能対コストのバランスがよく、ステップアップ後にも飽きずに使える」のだとか。
サイズは1000~2000番クラスが使いやすく、このクラスなら他の釣りですでに持っているというアングラーも多いはず。
一方で、「本気でエリアトラウトをやり込もうと考えているなら、最初から品質の高いものを選ぶのも手。例えば実売価格3万円以上の高級機は回転性能が異次元の滑らかさで、その性能が長く持続します」と中林さん。長い目で見ればむしろコスパにも優れるというわけです。
リールに巻くラインは、3LB(ポンド)のナイロン製。エリア向けのラインの素材は、フロロカーボンやエステルなどもありますが、最初は結んだり投げたりがしやすいナイロン製がオススメ。派手な色だと見切られてしまうため、水に馴染むクリア系がよいとのことです。
●ロッドは“バーサタイル”なモデル
アクション(硬さ)やテーパー(曲がりかた)など、様々なタイプがリリースされているエリア用ロッド。
「各社とも多数のラインアップを揃えますが、最初の一本は、長さが6フィート程度で、バーサタイル(汎用性)なモデルが使いやすいです」(中林さん)
「クランクベイト専用」「ロングキャストに特化」など、個性がはっきりしたロッドは2本目以降で選べばOK。

●最初にマスターすべきルアーはクランクとスプーン
ルアーはスプーンとクランクベイト(クランク)の2種類を揃えておけば間違いありません。
「スプーンの場合、重さ1.5〜2.5gのモデルが定番です。スプーンもクランクも大切なのはカラーリングで、例えばスプーンなら定番の『赤金』や、コントラストの強い『黄黒』、地味系の『茶色やオリーブ』、困ったとき頼りになる『青銀』などから揃えてほしいです」と中林さん。(それぞれのルアーの扱い方は別の記事で紹介します!)
●自動車エンスーならハマる要素満載です
エリアトラウトフィッシングの魅力について中林さんは「トラウトフィッシングはモータースポーツに通じるところがあります。自分でセレクトしたパーツを愛車に組み込み、セッティングを試行錯誤する。タックル選びは難しい分、その楽しさは奥が深いんです」と話してくれました。
一日に1匹しか釣れなかった人が、工夫を重ねることで5匹、10匹とステップアップし、上達を実感できるエリアフィッシング。まずは今回紹介したベーシックなタックルで始めてはいかがでしょうか。