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世界有数のEVメーカー「BYD」の日本参入でどう変わる!? 2023年 日本のEV市場におきる劇的な変化とは

2023年1月発売予定の「ATTO 3」は税込440万円

 BYDジャパンは2022年12月、2023年1月末より日本市場で発売を予定しているe-SUV「ATTO 3」の価格を440万円(税込)と発表しました。

 納車は2023年3月以降となるため、補助金は23年度の適用となりますが、仮に今年度と同額が給付されれば、実質355万円で購入できる見込みです。

BYDが日本の乗用車EV市場参入第一号となる「ATTO 3」。緩やかな曲面で構成するボディは「メイド・イン・ジャパン」だった
BYDが日本の乗用車EV市場参入第一号となる「ATTO 3」。緩やかな曲面で構成するボディは「メイド・イン・ジャパン」だった

 フルバッテリーEVが相次いで値上げされる中で、これは十分“お値打ち価格”であることは間違いありません。

 BYDは中国を代表するEVメーカーとして知られています。もともとはバッテリーメーカーとして1995年に創業しましたが、2008年からはそのバッテリー事業で培ったノウハウを活かして乗用車の量産型プラグインハイブリッド車を発売。その後、大型バスやタクシーなどの商用車でもEVを発売し、今や世界屈指のEVメーカーに成長しています。

 そのBYDが日本市場で乗用車の入を発表したのが2022年7月です。しかも「ATTO 3(アットスリー)」、「SEAL(シール)」、「DOLPHIN(ドルフィン)」の3車種を同時発表し、全国にディーラー網も構築することを明らかにして大きな注目を浴びました。

 なかでもATTO 3については、同じ右ハンドルである豪州仕様を試乗車に準備してメディアへの露出も忘れていません。それだけにBYDへの関心は日本でも着実に認知度を上げているようです。

 では、ATTO 3はどんなクルマなのでしょうか。

 中国で発売されたのは2022年2月。その後、オーストラリアやタイなどアジア太平洋地域で発売され、BYDジャパンによれば販売台数は10月末時点で累計14万3000台に上るといいます。

 さらに今後はドイツやフランスなど欧州9カ国での販売も決定している。Euro NCAPの安全評価でも最高評価の5つ星を獲得するなど、高い安全性を確保しているのも見逃せません。

 プラットフォームには、BYDが独自開発したリン酸鉄リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」を搭載したEV専用の「e-Platform3.0」を採用し、58.56kWhのバッテリー容量と150kW/310Nmのモーターを搭載。航続距離は485km(WLTC自社調べ)実現しています。

 また、これらの組み合わせにより高い安全性を保ちながら、フラットな床面がもたらす広い車内空間と、440リッターもの荷室容量も確保できているのも大きなポイントと言えます。

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