なぜ最近フラットになるドアハンドルが大流行!? 「グリップ型」はどうなる? デザインの流行だけではないその理由とは
「グリップ型」が主流だったドイツ車のドアハンドルにも新しい波
2023年もニューモデルが続々と発売されていますが、ここにきてドアハンドルのデザインにも新しい傾向が見られます。
エクステリアデザインを描くとき、ドアの外側に付くアウタードアハンドルは、デザインのひとつのポイントになります。ドアハンドルも含めてカッコ良く見せるのがカーデザイナーの腕になります。
1990年代は多くのクルマがグリップ型の「バータイプ」を採用していました。細いバーハンドルは、流れるようなデザインにもよく似合います。
バータイプを早くから多くのモデルに採用していたメルセデス・ベンツは、事故で崖の下に落ちたクルマを引き上げるときに、4つのドアハンドルをロープで持ち上げればその車重に耐えられる、と言われていました。
バータイプのドアハンドルは、指1本か2本引っ掛けても開けることができますし、手を上から握っても下から握っても開けることができるので、日常の使い勝手が良いので筆者は気に入っていました。
またドアを閉めるときも、ドアハンドルを持って閉めることにより「ドスッ」といい音で閉めることができます。
通常閉めたときの振動がドアパネルを震わせますが、ドアハンドルを持つ手と腕の筋肉が振動を吸収するので、振動が後に残らない閉まり音になります。
こんな背景もあって、日本車も輸入車もバータイプのドアハンドルが一世を風靡していました。しかし、ここ最近はフラットタイプが多くなってきました。
メルセデス・ベンツは、最新の「Sクラス」から、走行中はボディとフラッシュサーフェースになるドアハンドルになり、最新の電気自動車「EQE」や「EQS」も同じフラットタイプになっています。
ポルシェ「911カレラ」も、最新型はバータイプからフラットタイプになっています。閉まっているときはボディに埋まっていますが、ドアを開けるときは持ち上がってくるのでそれを引くタイプです。
テスラはオリジナルモデルとして製造された「モデルS」からフラットタイプのドアハンドルを採用しています。
その後に続々と追加された「モデルX」、「モデル3」、「モデルY」も、すべてがボディ表面に埋め込まれる完全なフラッシュサーフェースのフラットタイプになっています。
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