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自分の自転車に後付けして電動アシスト化 ホンダの新サービス「スマチャリ」とは

1947年に登場したホンダ「バタバタ」の令和版!?

 ホンダは2023年3月29日。自転車に取り付ける電動アシストユニットと、それに連動するスマートフォンアプリにより、さまざまな自転車を電動アシスト化/コネクテッド化できるサービス「SmaChari(スマチャリ)」を発表しました。

 なおスマチャリ搭載第1号となる自転車は、2023年9月にワイ・インターナショナルから発売される予定です。 

さまざまな自転車を電動アシスト化/コネクテッド化できるホンダの新サービス「スマチャリ」
さまざまな自転車を電動アシスト化/コネクテッド化できるホンダの新サービス「スマチャリ」

 スマチャリは、スマホアプリと自転車に取り付ける電動アシストユニットで構成され、日本初となる、個々の取付車両のタイプに合わせて法規に準拠するアシスト出力を算出、適用される出力制御技術により、さまざまなタイプの自転車を電動アシスト化/コネクテッド化することが可能です。

 またスマホアプリを通じて、電動アシストシステムの起動や個人に合わせたアシスト出力の最適化、速度など走行状態やバッテリー残量の表示、故障の検知、走行データ管理、位置情報の共有、所有者情報の管理など、コネクテッド機能を活用したさまざまな機能・情報を利用できるといいます。

 スマチャリ搭載第1号商品となるワイ・インターナショナルの自転車の名前は「RAIL ACTIVE-e」で、消費税込みの車両価格は22万円。同年5月に受注が開始され、9月に発売される予定です。

※ ※ ※

 既存の自転車に動力を取り付けるという考えは、ホンダの原点である「バタバタ」と似ているといいます。

1947年に登場したホンダ最初のオリジナル製品「Honda A型」。そのエンジン音から“バタバタ”と呼ばれるようになった
1947年に登場したホンダ最初のオリジナル製品「Honda A型」。そのエンジン音から“バタバタ”と呼ばれるようになった

 バタバタとは、ホンダの創業者本田宗一郎氏が1947年にはじめて「HONDA」の名前で製品化した自転車用補助エンジンのことで、本田宗一郎氏が自転車をこいで遠くまで買い出しにいく妻の姿をみて、楽にしてあげたいとの想いから生まれたという逸話が残っています。

 今回発表されたスマチャリ開発の背景は、高校生の通学課題の解決だといいます。

 全国の高校約5000校のうち、通学路に高低差50m以上の坂がある高校は約45%に達し、スマチャリ開発チームが全国の高校生2708人に聞き取り調査をおこなったところ、48%にあたる1278人が自転車通学に体力的負担を感じており、「電動アシスト自転車が欲しい」と回答しました。

 一方で「電動アシスト自転車の機種が限られている」、「電動アシスト自転車は欲しいが盗難が怖くて購入に踏み切れない」などの意見も多く見受けられたといいます。

 より快適な通学環境と移動の喜びを提供することを目指し、スマチャリのシステムが考案されたそうです。

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