ガーミンの高級スマートウォッチ 売れ筋は「MARQ Golfer」――グレード5チタンケースで機械式時計並みのポジションに?
一番人気はゴルフ用の「MARQ Golfer」
高精密なGPS測位性能と、30余年に渡る経験で培った数々の技術を結集し、隅々にまでGarminのDNAを宿したプレミアムウォッチコレクションとして2019年に誕生した「MARQ」。
それぞれの専門分野における高い性能と耐久性を発揮するために、各分野に特化した機能と厳選された素材を搭載し、6つのフィールド(航空、海洋、自動車、アウトドア、スポーツ、ゴルフ)に対応するモデルを展開しており、このたびリリースされたジェネレーション2(第2世代)は、ケース・ベゼルは高級時計ではプレミアム素材となるグレード5のチタンを使用することで軽量かつ、前モデル比で約2倍以上の強度を実現した。
コロナ禍の影響から健康志向の高まりもあり、売上も右肩上がり。特に2020年から21年にかけてはプラス26%(ミリオンユーロ)を記録したとのこと。
そのなかでも一番大きな人気を集めているのが「MARQ Golfer」だ。

ゴルフシーンで使用できる「MARQ Golfer (Gen 2)(マーク ゴルファー ジェン2)」はサイズ46.0×46.0×15.0mm、重量87g、バンド素材にジャカード織のナイロンストラップを採用。価格は33万円(消費税込)となっている。この「MARQ Golfer」は全体の売上の約45%を占めるとのことで、その人気のほどがうかがえる。
前述のようにケースはチタン製で軽く、スポーツにもってこい。コースを想起させるグリーンのセラミックベゼルが高級感を醸し出し、バンドも装着しやすく、スポーティなスマートウォッチとして納得の出来だ。
機能面で言えば、セラミックベゼルに18番までのホール番号を印字。ウォッチフェイスには前回ラウンドのプレイ結果を表示するなど、プレイへの情熱を駆り立てる仕様になっている。
もちろんスマートウォッチとしての通知機能などは充実しており、時計としての仕上がりもリューズやケースの仕上げ加工など随所にこだわりが見られる。
また時計裏面には、より使いやすく、より早く充電できる機能としてガーミン初の「マグネティック・チャージング」を採用。マグネット誘導なので、コネクターと接続しやすく、損傷しにくいチャージピンが特徴だ。さらにフル充電まで1~1.5時間と、前比約2倍の高速充電が可能になっている。

驚異のロングバッテリーを搭載した「最強のスマートウォッチ」となるか?
ガーミンといえばGPS技術がさまざまなシーンで利用されており、日本で言えば「ホンダジェット」などにも採用されている。その技術は主にマッピングなどに応用され、ゴルフでいえばコースであり、航空モデルのMARQ Aviator(マーク アビエーター ジェン2)では飛行ルートを表示したり、海でのアクティビティなら海図と連動したりする。
他にも、海モデルのMARQ Captain(マーク キャプテン ジェン2)、山を中心としたアウドドア用のMARQ Adventurer(マーク アドベンチャー ジェン2)、ランニング用のMARQ Athlete(マーク アスリート ジェン2)など、機能的にいえばどれも似たりよったりのスマートウォッチの中で、うまく各アクティビティに対してアピールできている面でもクオリティが高い。
筆者としてはガーミンのスマートウォッチで一番のストロングポイントはロングバッテリーだが、本機においても稼働時間は驚異的。
スマートウォッチモード:約16日間
バッテリー節約モード:約21日間
GPSモード:約42時間
マルチGNSSモード:約32時間
マルチGNSSマルチバンドモード:約28時間
マルチGNSS+音楽再生モード:約10時間
バッテリー最長モード:約75時間
Expeditionモード:約14日間
アウトドアなど、極限とは言わないまでも命を左右しかねない状況でも使いたい機能を有するだけに、バッテリーはまさに死活問題。上記はメーカー公表値ではあるが、その自信のほどがうかがえるデータになっている。また「マーク キャプテン」では落水事故時にワンプッシュのボタン操作で位置をマークする「救助ナビ」を備えるなど、「もしボートの海釣りで漂流したら…」といった場合などの機能も充実。実際に使ってみたくなる機能を有している。
とかくスマートウォッチは機能が多すぎて使いこなせないイメージがあるが、自分のライフスタイルに合わせた単機能を目的として使いたくなる魅力が「MARQ」にはある。
MARQプロジェクトリーダーの西川潤さん曰く「ヨーロッパにおきましても高い評価を得ておりまして、時計機能だけではなくアクティビティを目的として購入されるケースが多いです」とのこと。機械式時計に肩を並べるポジションも確立しつつあるというMARQの動向から目が離せない。
■Garmin MARQ
価格(消費税込):Aviator(Gen 2) 35万円、Captain(Gen 2)33万円、Golfer (Gen 2) 33万円、Adventurer (Gen 2)31万円、Athlete (Gen 2) 27万円
ケースサイズ:46.0×46.0×15.0mm
ケース、ベゼル:グレード5チタン、一部セラミック
レンズ:ドーム型サファイアクリスタル
ディスプレイ:1.2インチ 390×390ピクセル AMOLEDディスプレイ
稼働時間:スマートウォッチモード 16日間、バッテリー節約モード 21日間、
GPSモード 42時間、マルチGNSSモード 32時間、
マルチGNSSマルチバンドモード 28時間、マルチGNSS+音楽再生モード 10時間、
バッテリー最長モード 75時間、Expeditionモード 14日間
内蔵メモリ:32GB
衛星測位:GPS、GLONASS、Galileo、みちびき(補完信号)
センサー:光学式心拍センサー、電子コンパス、気圧高度計、加速度計など(モデルにより異なる)
防水性能:10気圧防水