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薄さをキープしたまま日付表示を搭載! まだまだ進化し続ける「ザ・シチズン」の魅力

●優れた時間精度と審美性はそのままに、日付表示機能を追加した新型自社製ムーブメント

 2021年、シチズンとしてはじつに11年ぶりとなる新作機械式ムーブメントとして鮮烈なデビューを果たした“Cal.0200”。クロノメーター規格を超える優れた時間精度と持続性、また傘下におくスイス ラ・ジュー・ペレ社の技術が叶えた繊細な美しさは、シチズンの新たなエポックの始まりを予感させるものとして大きな話題を呼びました。

 その“Cal.0200”誕生よりわずか2年、新たなムーブメントを懐に抱く新モデルとして登場するのが「ザ・シチズン メカニカルモデル Caliber 0210」(88万円、消費税込)。搭載されるのは、“Cal.0200”をベースに、新たに日付表示機能を搭載した新型ムーブメント“Cal.0210”です。

 てんぷ部分には前作“Cal.0200”と同じく、製造にあたってきわめて高度な技術が求められる“フリースプラング方式”を採用、これにより平均日差 −3~+5秒という優れた時間精度の長期持続性を実現しています。また使用される部品のひとつひとつにていねいいな仕上げを施し、美しくレイアウトする高い審美性も、同じく“Cal.0200”から受け継ぐもの。

日付表示機能を備えた新モデル。意匠面では“Cal.2100”モデルを完全に踏襲するものだ
日付表示機能を備えた新モデル。意匠面では“Cal.2100”モデルを完全に踏襲するものだ

●日付表示をムーブメントに内包させることで優れた装着性も実現。ダイヤルの質感にもこだわりが

 そもそもでいえば、従来モデルに手っ取り早く日付表示を追加するだけであれば、既存のムーブメントに独立させた日付表示装置を付け加えるのが最もラクでシンプルな方法かもしれません。

 しかし、この“Cal.0210”では、その方法を良しとせず、日付表示機能をムーブメントに内容しながら、ひとつのムーブメントとしての完成度をも追求。その結果として、“Cal.0200”同様の美しさを備えた新たな機械式ムーブメントが完成しました。

 丁寧に磨かれ、装飾を施されたパーツが美しく配置され、緻密に動くさまはじつに見事。しかも、“Cal.0200”搭載モデルとのケース厚の違いはわずか0.3mm! 腕時計としての実用性を担保するスリム設計にも唸らされます。

 さらに既存モデル譲りの美しさはダイヤルの意匠にも表れています。ダイヤル表面に趣のある陰影を与える凹凸模様は、電鋳手法と呼ばれる高度な金属転写技術によって施されたもの。砂地模様にも、あるいは皮革表面に浮かぶシボのようにも見える素朴なダイヤルの質感と、直線を強調したケースやブレスレットのシャープな印象との鮮やかなコントラストが、見る人の目を楽しませます。

 行き届いたこだわりに、マニュファクチュールとしてのシチズンの本気を見る意欲作。たゆまぬ進化に改めて拍手を送りたくなる1本です。

■シチズン ザ・シチズン メカニカルモデル Caliber 0210
品番:NC1000-51E (ブラックダイヤルモデル) NC1001-58A(ホワイトダイヤルモデル)
価格(消費税込):88万円
ケース径:40.0mm
ケース厚:11.2mm
ケース、バンド:ステンレススティール
ガラス:サファイアガラス(クラリティ・コーティング)
ムーブメント:⾃動巻き+⼿巻き Cal.0210 平均⽇差−3〜+5秒
駆動時間:パワーリザーブ60時間
防水性能:10気圧防水
発売予定時期:2023年冬
※「シチズン フラッグシップストア」「シチズン プレミアムドアーズ」のみでの販売取り扱いを予定。

Gallery 【画像】ムーブメント以外もこだわり尽くした「ザ・シチズン」のディテールを見る(7枚)
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