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気になる後席の座り心地は? トヨタ新型「ランドクルーザー250」リアシートの居住性をチェック! ロングドライブは快適か?

ホイールベースが延長されたのは悪路走破性を追求するため

 トヨタ自動車は先日、新しい250系「ランドクルーザー」を世界初公開しました。2024年の前半には日本の街を走り始める予定です。

 新型「ランドクルーザー250」は、「ランドクルーザープラド」の実質的な後継モデルに位置づけられています。優れた悪路走破性と広いキャビンを併せ持つ歴代プラドは、キャンプを始めとするレジャーシーンで活躍。仲間や家族とロングドライブに出かけるオーナーの姿をたびたび見かけたものでした。

 それだけに、ランドクルーザー250のキャビンの広さ、なかでも後席の居住性が気になる人も多いはず。ということで今回は、リアシートの快適性をチェックしてみました。

快適な座り心地のセカンドシートと必要にして十分なスペースを持つ格納式サードシートを用意したトヨタ新型「ランドクルーザー250」
快適な座り心地のセカンドシートと必要にして十分なスペースを持つ格納式サードシートを用意したトヨタ新型「ランドクルーザー250」

 ランドクルーザーシリーズは、2023年に誕生72周年を迎えたロングセラー。歴代モデルは「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」をコンセプトに、いつの時代も人々の「暮らしを守る」役目を担ってきました。

 新しいランドクルーザー250は、“原点回帰”をテーマに存在意義と価値を改めて見つめ直した結果、シリーズの中核モデルとして生まれ変わりました。

 それによりランドクルーザーシリーズは、最新技術を導入したフラッグシップに君臨するステーションワゴンの300系、高い耐久性と走破性を備えたヘビーデューティモデルの70系、そして、優れた悪路走破性を核に扱いやすさと快適性を加味し、人々の生活を支える存在となったライトデューティモデルの250系と、それぞれの個性が明確になっています。

 そんなランドクルーザー250が採用するプラットフォームは、300系と同じラダーフレーム構造を持つGA-Fプラットフォーム。それに伴い250系のボディサイズは、全長が従来型“プラド”比で100mm長い4925mm、全幅が同95mmワイドの1980mm、全高が同20mm高い1870mm、ホイールベースがプラス60mmの2850mmとなっています。

 ちなみに、2850mmというホイールベースは300系と同寸です。トヨタではこの数値を、卓越した悪路走破性を発揮するための黄金比と位置づけており、ステーションワゴンモデルでは4世代にわたり継承しています。

 250系はボディサイズこそ従来型プラドより大きくなっていますが、300系と同寸のホイールベースを採用することで、悪路走破性の指標となるアプローチアングル、デパーチャーアングル、ランプブレークオーバーアングルは従来型プラド比で同等としています。

●2列目席の快適性は上々。3列目席には電動格納機構を設定

 ボディサイズが拡大されたことにより、ランドクルーザー250はセカンドシートとサードシート乗員との間隔が66mm、サードシートからリアゲートまでの間隔が25mm大きくなっています。

 それらを踏まえ、ここからはリアシートの居住性や快適装備を見ていきたいと思います。ちなみに、発表会場に展示されていたプロトタイプは2台で、1台は5人乗りの2列シート車、もう1台は7人乗りの3列シート車でした。

 まずセカンドシートは、フロア面が高いので軽くよじ登るような感覚で乗り込む必要があります。ただし、大きく開くリアドアやサイドステップ、アシストグリップなどにより、乗り降りが苦になるほどではありません。

 実際に座ってみても、大人が足を組んで座われる十分な足元スペースが確保されています。座面も長くて座り心地は上々。クッションもソフトな印象でした。また、背もたれにはリクライニング機構も備わっているため、移動中にくつろぎやすい角度に調整できます。

 また、発表会場に展示されていたプロトタイプには、センターコンソール後方にエアコンの操作パネルやスマホの充電などに使えるUSBポートも用意され、ロングドライブ時の利便性も高そうでした。

 続いて、サードシートを見ていきましょう。セカンドシートを座面ごと前方へ跳ね上げることができるため、サードシートへのアクセス性は良好です。

 サードシートは格納機能を持たせるために座面、背もたれともに短く、フロアから座面までの高さも低いため、座り心地はイマイチ。ただし、大人が座れるだけのスペースは確保されており、短時間の利用には必要にして十分といった印象でした。

 なおサードシートにも、アシストグリップやエアコンの吹き出し口、ドリンクホルダー、USBポートなどが用意されており、セカンドシートと同等の“おもてなし”が見て取れました。

 ちなみに、発表会場に展示されていた3列シート車は、サードシートが手動格納式でした。ただし、欧州トヨタが公開しているラゲッジスペースの写真には、右サイドにサードシートの格納スイッチが見てとれることから、上級グレードには電動格納式のサードシートが設定されるようです。

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 リアシートをチェックしただけでも、ロングドライブを伴うレジャーシーンへの対応力に期待が持てそうなランドクルーザー250。2024年前半の正式発売時には、あらためてその居住性をチェックしたいと思います。

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