いま注目のオールシーズンタイヤは実際に役立つ!? 3年4万km履いてわかったメリットとデメリットとは
オールシーズンタイヤは決して「万能のタイヤ」ではない
新車を買うと付いてくるのは夏タイヤ。冬になったらスタッドレスタイヤに履き替えるというのは、北海道や東北地方など降雪地域のドライバーの常識です。
雪が降らない地域なら夏タイヤのまま冬を越すケースもありますが、たまに雪が降ると大混乱となり、毎冬TVニュースになります。
かといって、いつもタイミングを見計らって冬の始まりにスタッドレスタイヤに交換し、春先に夏タイヤに戻すというのも面倒に感じるドライバーも多いといいます。そもそも夏にスタッドレスタイヤをタイヤショップなどに保管し、冬に夏タイヤを保管するのもお金がかかります。
ということで、いま注目されているのがオールシーズンタイヤです。

これは1年中履きっぱなしでOK。夏はちゃんと普通に走れて、冬に雪が降っても走れるというのがオールシーズンタイヤなのです。
ただし夏はスポーツタイヤほどのグリップの強さはないし、冬はスタッドレスタイヤのように雪でもアイスバーンでもオールマイティというわけではないということを理解すれば乗れるタイヤです。
オールシーズンタイヤが四季を通じてどの程度走れるのかを筆者自身のBMW320i(G20)で3年間試してみました。
選んだのはミシュラン・クロスクライメート+ZP(ランフラットタイヤ)」225/50R17 98W XLです。このタイヤは先代モデルで、今は2世代目のクロスクライメート2に進化しています。
車両指定空気圧は前後とも2.2bar(220kPa)。空気圧は普通の人よりこまめにチェックしました。装着したのは新車購入して1年ほどの2020年12月でそのときの距離計は1万1500km。そして2023年9月で5万4204kmでした。つまり3年弱で冬3シーズン、夏3シーズンでトータル4万2704km走行したことになります。
オールシーズンタイヤは各社から何種類も市場に出ていますが、筆者がミシュランを選んだ理由は「雪でも走れる夏タイヤ」というキャッチフレーズが筆者の使用条件にピッタリだと思ったからです。
東京在住ですから雪が降ることはあっても、冬の間も舗装路で走ることがほとんどだし、ドライ、ウェット路面でしっかり走れることを重視しました。冬に降雪地帯に行きますが、そんなときにはアイスバーンに気をつけて走る程度で走破できます。オールシーズンタイヤですが、スノーフレークマーク付きなので高速道路で冬タイヤ規制がかかっても走ることができます。
トランクにはオートソック(布製滑り止め)が入っているので、急坂で登れない場合にはこれに助けてもらいます。これは3年間で1回だけ使いました。
page
- 1
- 2