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大事なのはソール! 愛用の革靴を長く使うためにメンテナンス術を専門家に聞いてみた

●ソールのメンテナンスをしっかり行えば歩きやすい革靴に

 上質な革靴は美しいフォルムはもちろんのこと、履けば履くほど足に馴染んでいき長く愛用することができます。

 ただし、長く愛用するためには、定期的なケアやメンテナンスは欠かすことができません。逆にメンテナンスをしっかり行えば、長期的に履き続けることも可能です。

 そもそも革靴のメンテナンスとはどのようなものなのでしょうか。革靴のお手入れなどをおこなう株式会社アールアンドデーの四垂和幸氏は次のように話します。

 「革靴のメンテナンスは靴磨きと靴修理の2つに分かれます。靴磨きはお化粧のようなイメージで靴全体を磨き直す作業になります。個人差はありますが、目安としては大体5回程度履いたら一度靴磨きをすることを推奨しております。

 靴修理は靴が劣化してきたら、あるいは劣化する前におこなう作業です。靴修理をおこなう頻度やタイミングによって革靴の寿命は変わってきます」

もっともダメージを受けやすいのはソール
もっともダメージを受けやすいのはソール

 革靴でもっともダメージを受けやすいソールですが、地面と唯一接触する部分のため、使い続けるうちに削れていきます。

 履いている人の骨格や歩き方で削れる場所が変わってきますが、つま先から母指球までの前底とかかと部分が圧倒的に多いです。

 ソールは革靴のなかでも傷が付きやすいこともあって丈夫な素材でできていますが、劣化は避けられません。

 そのため定期的な手入れが必要になります。手入れをすることで、さらに長いこと使用できるだけでなく、靴に対する愛着が深まることでしょう。

 それでは、革靴のソールはどのような基準でメンテナンスをおこなえばいいのでしょうか。四垂氏は次のように話します。

 「靴修理をおこなう基準は、何回履いたらというようなものではなく、ソールのすり減り具合で判断します。

 いい革靴でしたら、かかとのトップリフトと言われるゴムの部分があり、そこが削れていきます。ゴムの部分が削れると中間層の革の層が出てきます。中間層の革が削れると、修理が割高になるため、中間層が出る前に靴修理をすることが重要です。
 
 また、レザーソールは雨に濡れた後、乾燥してより削れやすくなります。肌が乾燥すると皮膚が切れやすくなる状態に似ています。そのため、雨の日に革靴を履いた場合はすぐに対処が必要です」

 ソールの真ん中あたりを指で押し込んで柔らかさを感じるようなら、中間層の革の部分が近くなっています。そのため、そのような状況であればソールのメンテナンス時期といえます。

 そして、レザーソールは天候によってもダメージは左右され、雨の日や雪などではソール部分が水分と一緒に汚れを吸ってしまい、「型崩れ」や「硬化」の原因になりかねません。

 そのため、悪天候でレザーソールの革靴を使用した際は、ブラッシングでホコリを掻き出したあとにクリーナーで汚れを落として、最後にクリームで保護をするのが理想です。

Nextメンテナンスを怠るとどんな結果に…
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