VAGUE(ヴァーグ)

ランボルギーニ新型「レヴエルト」は体がのけぞるほどの加速にシビれる! 1000馬力超えのV12+モーターで「最高速は350km/h以上」

HPEV搭載のために伝統のパワートレインレイアウトを刷新

 間違いなく、ランボルギーニの新たな扉を開く存在になる……イタリア・ローマ近郊のヴァレルンガサーキットで、すでに日本でも発表済みの新しいV12フラッグシップモデル「レヴエルト」に乗って得られたのは、そうした確信でした。

ヴァレルンガサーキットで圧倒的な速さを披露したランボルギーニの新しい電動スーパースポーツ「レヴエルト」
ヴァレルンガサーキットで圧倒的な速さを披露したランボルギーニの新しい電動スーパースポーツ「レヴエルト」

 その一番のトピックといえば、やはり電動化でしょう。レヴエルトは、HPEV(ハイパフォーマンスEV)と名づけられたプラグインハイブリッドシステムを採用することで、従来の旗艦モデル「アヴェンタドール ウルティメ」に対して二酸化炭素の排出量を30%削減。アイコンというべき自然吸気V12エンジンを使いながら、しっかり社会的要請に対応にしています。

 それだけじゃありません。電動化は同時に大幅なパフォーマンス向上にもつながっています。6.5リッターのV12ユニットに、フロント2基、リア1基の計3基の電気モーターを組み合わせることで、システム最高出力は実に1015hpに! しかもフロント左右輪それぞれに配されたモーターを使ったトルクベクタリング機構によって運動性能も飛躍的に向上させているのです。

 このHPEV搭載のために、伝統のパワートレインレイアウトにも手が入れられています。“クンタッチ”=「カウンタック」以降、「アヴェンタドール」までのV12ミッドシップモデルはすべて、エンジン出力を前方に取り出し、センタートンネル内に置かれたギアボックスを経由させ、折り返すようにして後輪に伝えるレイアウトを採用していました。これは全長の長いV12エンジンを使いながら、車体を可能な限りコンパクトにとどめるためのアイデアでした。

 一方、レヴエルトでは、アヴェンタドールの7速シングルクラッチから8速DCTへと進化し、電気モーターを内蔵したギアボックスは定石どおりエンジン後方に搭載されます。センタートンネル内には代わりに容量3.8kWhのリチウムイオンバッテリーが収められているのです。

 主にこの大変革によって、レヴエルトの全長はアヴェンタドールより約170mmも伸ばされて4970mmに達しています。

 実はサイズアップの理由はパワートレインレイアウトの刷新だけではなく、居住性の向上もねらいだったそうです。

 80mm伸びたホイールベースのおかげで足元空間に余裕が生まれ、前席の背後にはゴルフのキャディバッグが1セット載るほどのスペースも確保されました。荷物置き場はフロントフードの下にもありますから、ふたりでの小旅行なら余裕で対応してくれるはずです。

 そして今回、特に恩恵が大きかったのが、あわせて全高が24mm高くされたことです。試乗の舞台はサーキットということで、ヘルメット装着が必須だったのですが、それでも難なくコックピットに収まることができたのです。

 何しろ1015hpのハイパフォーマンスカー、アクセルを踏み込むにはクローズドコースに行くのがマストなだけに、これはうれしい配慮といえるでしょう。

Next270km/hの時点でも加速感は全く衰えない
Gallery 【画像】サーキットで見せつけた驚異的な速さ! ランボルギーニの新たな旗艦「レヴエルト」を写真で見る(35枚)

page

RECOMMEND