走りとサウンドの刺激が強すぎる! 新時代の“ホットハッチ”「500e」街で乗った印象とは? “アバルトらしい走り”は格別の楽しさ
日本でも大人気のアバルトがつくるEVとは?
アバルトがEV(電気自動車)をつくる……!? そんなニュースを聞いた筆者は、ただただ驚くしかありませんでした。アバルトがEV化の道を進むとは全く想像していなかったからです。

アバルトといえば、市販車のチューニングに始まり、ラリーやレースといったモータースポーツの世界で“市販車ベースの強い競技車両”を製作していたファクトリーをルーツに持つ部門。フィアットに吸収された後も、フィアット車をベースに運転する楽しさを前面に押し出したスポーツモデルを手がけてきました。
アバルトのトレードマークといえばサソリが有名ですが、そのサソリが持つ毒は日本人にもよく効いている様子。日本にもアバルトファンは多いのです。
例えば、フィアット「500」をベースとするアバルト「500」からスタートし、現在はアバルト「695」へと進化した超コンパクトなスポーツモデルは、今では世界中で日本が最も売れているほど。このエピソードは、アバルトの日本における人気を裏づけるものといえるでしょう。
そんなアバルトがEVつくる……のですから、驚くのも当然です。
ベースモデルとなったのは、は先んじてフィアットブランドから発売されたEVの「500e」。全長わずか3.7mという小さなハッチバックで、車体は併売されるエンジン車とは全く別物の新規設計です。
そこにアバルトが独自のスパイスを振りかけて生み出したのがアバルト「500e」です。最高出力は155psと控えめですが、最大トルクは235Nmと2.3リッターの自然吸気ガソリンエンジンに相当する力強さ。EVの特性を活かし、その強力なトルクをアクセルペダルを踏み込むと瞬時に発生するのですから、スペック以上の刺激を味わえます。新世代のアバルトにもサソリの毒はしっかり注入されています。
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