アウトドアで使える「たったひとつのロープ術」とは? タープの張り方も合わせて達人に聞いてみた
●気軽に取り入れたくなるサバイバル術を伝授
「THE BIG SESSION」の講師を務めた川口拓さんは、「WILD AND NATIVE」代表であり「Japan Bushcraft School」の校長です。
カナダやアメリカで10年以上かけて登山術や野外教育、野外救急、サバイバル技術、そしてネイティブアメリカンの哲学やアウェアネス(原始の感覚の使い方)などを学んだという経験をもとにしたワークショップは、軽妙な語り口で“自然とともに生きるサバイバル術”を教えてくれるためファン多数。
サバイバル講座というと近寄りがたいのですが、川口さんの場合、もっと身近で気軽な森遊びの要素を取り入れているのが特徴。
ブッシュクラフトという言葉がなかった頃から、ブッシュクラフト的なワークショップを開いていたわけで、日本のブッシュクラフトを語る際に欠かせない存在です。

「THE BIG SESSION」では「ロープワーク」「タープの張り方とアレンジ」「安全な場所選び」を教えてくれました。
●トグルヒッチひとつでタープを張れます
最初に覚えるのは「トグルヒッチ」。2つに折ったロープを棒にまわし、輪にロープの端を通すアレ。鳩目にロープを結びつける、ランタンを吊すときなど、名前を知らなくても日常的にやっている結び方です。
ただ、ロープを折って輪に通すやり方では張り綱などの長いロープを扱う際は大変。たぐり寄せることなく、簡単にできるやり方を教わりました。

ペグ側はトグルヒッチの応用です。基本的な手順は同じですが、自在結びのように長さの調整も可能。
「自在結びが有名ですが、ロープの元(タープとペグの間)が折れるとうまくスライドしません。トグルヒッチを応用したやり方なら元が折れることがなく、どんなときも簡単に長さを調整できます」(川口さん)
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