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15億円で販売中!? 世界に1台のワンオフモデル 2008年式ロールス・ロイス「ハイペリオン」ってどんなクルマ?

「15億円のロールス・ロイス」にその価値はある?

 自動車ブランドの最高峰と言われることも多いロールス・ロイスですが、オークションなどにおけるその相場は意外にも控えめです。

 主要なオークションにおける取引実績を見ると、1904年式の「10HP」が、2007年に725万4290ドル(約10億8300万円)で落札されたのがロールス・ロイス史上最高額とされています。

 もちろん、これが想像を絶する金額であることは言うまでもありません。

ただ、フェラーリやメルセデス・ベンツなどの希少なモデルが“10億超え”で取引されることがめずらしくなくなっている昨今では、やや物足りない数字と言えるかもしれません。

 一方、世界でもっともロールス・ロイスが似合う国のひとつであるアラブ首長国連邦(UAE)では、“10億超え”のロールス・ロイスが販売されているようです。

イタリアの誇るコーチビルダーであるピニンファリーナが製作した 「ハイペリオン」と名付けられたロールスロイス「ファントム・ドロップヘッド・クーペ」
イタリアの誇るコーチビルダーであるピニンファリーナが製作した 「ハイペリオン」と名付けられたロールスロイス「ファントム・ドロップヘッド・クーペ」

 UAEのアル・アインに本拠を置く「アル・アイン・クラス・モーターズ」で、980万ドル(約14億6000万円)というプライスタグが付けられているのは、2008年式のロールス・ロイス「ファントム・ドロップヘッド・クーペ」です。

 第7世代の「ファントム」のオープントップモデルとして2007年に登場したファントム ドロップヘッドクーペは、日本を含む多くの国でもっとも新車価格の高いモデルのひとつでした。

 ただ、今回発見されたこの個体には、当時の新車価格の20倍以上のプライスタグが付けられています。

 その理由は、このファントム・ドロップヘッド・クーペが世界に1台しかない特別なモデルであるためです。

 「ハイペリオン」と名付けられたこのファントム・ドロップヘッド・クーペは、イタリアの誇るコーチビルダーであるピニンファリーナが、イギリスのコレクターのために制作したものです。

 ハイペリオンは、たしかにファントム・ドロップヘッド・クーペをベースとしてはいるものの、ボディワークはピニンファリーナらしい流麗なものへと生まれ変わっています。

 また、2+2の4人乗りであるベースモデルに対して、ハイペリオンは2シーターへと変更されています。それにともない、フロントガラスはさらに後ろに移動され、ボンネットはベースモデルよりもおよそ400mmも長くなっています。

 その結果、「ロングノーズ・ショートデッキ」が強調されたスタイリングとなっており、往年のピニンファリーナの作品を思い起こさせる短いテールエンドと組み合わされることで、ハイペリオンは伝統的なイタリアン・スポーツのような艶やかさすら感じさせます。

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