“普通二輪免許”で乗れる「メグロS1」ついに正式発表! “目黒製作所”時代のDNAを継承した“230ccのメグロ”11月20日発売へ
メグロブランド100周年という記念すべき年に発売
カワサキモータースジャパンは、「ジャパンモビリティショー2023」で世界初公開し、「モーターサイクルショー2024」でも多くのバイクファンを魅了した「メグロS1」を正式発表。2024年11月20日発売します。
メグロは、かつて存在した目黒製作所が展開していたバイクブランドです。
目黒製作所は、1924年に東京・目黒の地に創業した日本で最も古いモーターサイクルブランドのひとつで、第二次世界大戦の前からメグロブランドのバイクを製造・販売していました。
メグロブランドのバイクは、往年のライダーにとっては憧れの存在でした。大排気量、高性能、高品質といった魅力を備え、多くのバイクファンを魅了したといいます。
目黒製作所はその後、1960年にカワサキと業務提携。1964年に経営統合され、目黒製作所並びにメグロブランドは消滅してしまいました。
そんななかカワサキは、2020年にメグロブランドの復活を宣言。翌2021年に復活第1弾モデル「メグロK3」を発売しました。
「メグロK3」は、手作業で色づけされたエンブレムや高級感あふれるツートーン塗装が施されたタンクなど、上質感ある仕上がりが魅力的。多くのライダーを惹きつけ続けています。
そんな「メグロK3」に続くメグロブランド復活の第2弾モデルとして誕生するのが、本記事でフォーカスする「メグロS1」です。
メグロブランドの100年にわたる伝統と信頼を受け継ぐ、250ccクラスの空冷シングルスポーツモデルで、独自のスタイリングと低回転域で鼓動感のある心地いい乗り味、さらに、高回転域での快活な走りを実現しているといいます。
●“普通二輪免許”で乗れるのにディテールは高級感満点
メグロブランド創設100周年というアニバーサリーイヤーに発売されるニューモデル「メグロS1」は、果たしてどんなモデルなのでしょう?
写真などから分かるとおり、「メグロS1」は「メグロK3」に通じるクラシカルなデザインと高品位のパーツ類が魅力的です。
ガソリンタンク、スポークホイール、キャブトンタイプのマフラー、フォークブーツなどにはクロームメッキ処理を施し、230ccのモデルとは思えないほどの高級感を漂わせています。
また、トラディショナルな2連メーター、エレガントなティアドロップ型フューエルタンク、立体的な「MEGURO」エンブレム、レトロなスタイルのライト類、前後のスチール製フェンダーとスポークホイールなど、随所にクラシカルなデザインエレメントが採用されているのも特徴です。
そのスタイルは、1964年に発売されたメグロ最後期のロードスポーツモデルであるカワサキ「250メグロSG」からインスパイアを受けています。
その一例である黒とクロームメッキのフューエルタンクは、2モデルのつながりをひと目で感じとることができます。
このように「メグロS1」のルックスは、1世紀前から続く往年の「メグロ」に通じる誇り高き伝統と魅力を受け継いでいるのです。
そんな「メグロS1」が搭載するエンジンは、230ccの空冷単気筒。小排気量モデルだけに維持費などがリーズナブルで、さらに普通二輪免許で乗れるという気軽さも備えています。
エキゾーストノートもカワサキ「250メグロSG」にインスパイアを受けており、エキゾーストノートは同モデルの実際のサウンドを元に入念に調整されたとのこと。その結果、特に加速時にはオリジナルのサウンドを想起させる、豊かな低音と心地よい響きを持つサウンドを実現したといいます。
スムーズで軽快なハンドリングを実現するのは、スリムでコンパクトなシャシー。車両重量143kgという軽さも「メグロS1」の特徴で、740mmという低めシート高と相まって、多くのライダーにとって親しみやすいバイクに仕上がっています。
また、ハンドルバー、シート、ステップのポジションは、ライダーをリラックスしたアップライトな姿勢に保ち、車両のコントロールを容易にするよう吟味。これも、往年のメグロのバイクに採用されていた設計思想に倣ったものだといいます。
そんな「メグロS1」のサイズは、全長2125mm、全幅800mm、全高1090mm、ホイールベース1415mm。また、搭載される空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブエンジンは、総排気量232ccから最高出力18ps/7000rpm、最大トルク18Nm/5800rpmを発生します。
気になる価格(消費税込)は72万500円。昨今、クラシカルなデザインのバイクが人気を博していますが、軽量な車体や低いシート高も相まって、「メグロS1」は多くのライダーにメグロブランドならではの世界観を伝える存在となりそうです。