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「ワクワクの70年代スーパーカー最新情報」フェラーリ「BB」最終進化版は今手に入れられるプライスなのか?

「BB」最終進化系に付けられたまっとうなプライスとは

 そしてBBシリーズの最終進化型となるのが、今回の主役である512BBiだ。さらに厳しくなった排出ガス規制に適応させるには、もはや選ぶべき手段はひとつ。車名の最後にそえられる「i」の文字が意味する、インジェクションの採用にほかならなかった。

クラシケの認定を受けていることが、落札価格を左右するひとつの大きな要因である(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
クラシケの認定を受けていることが、落札価格を左右するひとつの大きな要因である(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

 最高出力は340psにまで低下するが、これはキャブレターを採用していた512BBの後期型と同一のスペックだ。さらにBBiとなったことで変更されたのはエクステリアとインテリアのフィニッシュで、フロントまわりのディテールやドライビングランプが露出したデザインになった。

 タイヤもミシュラン製のTRタイヤを採用し、それに対応してホイールのデザインも変化した。インテリアではシートセンターがややフラットなデザインとなったことが大きな違いだろうか。

●順当な評価を受けた「BBi」

 出品車の512BBiは1982年式で、同年4月に出荷された後のヒストリーは定かではないが、1995年にはアメリカに渡った記録が残っているという。

 もっとも特徴的なのはインテリアで、ブラックとホワイトでコーディネートされたエルメネジルド・ゼニアによる特別仕様。ボディカラーのロッソ・コルサを含め、それがオリジナルであることは、フェラーリ・クラシケがレッドブックによって証明しているところ。もちろんシャシナンバー、エンジンナンバー、ミッションナンバーなども、間違いなく新車当時そのものの組み合わせであることが確認されている。

 2010年にはノースカロライナの著名なコレクターによって購入されたこの個体は、その後テキサス州にある有名なスペシャリストによるメンテナンス作業を受け、トータルで2万2000ドル、さらにヒューストンでも2万ドル相当の整備を受けているという。

 そして2014年にフェラーリ・クラシケの認定を取得するにいたっている。驚くべきはその走行距離だ。その数字は現在5000マイル(約8047km)をわずかに超えた数字を刻んでいるのみ。

 イコライザーを備えたパイオニア製のオーディオシステム、ミシュラン製TRXタイヤとセンターマウントホイール、あるいはビタローニ製のサイドミラー等々、それらはすべてフェラーリ・クラシケの認定を補完する役割を果たしたという。

 世界でもっとも素晴らしいコンディションとオリジナル性を持つ512BBiにつけられたエスティメートは、27万5000−32万5000ドル(邦貨換算約3150万−3730万円)であった。気になる落札価格は、オークショネアの予想通りというべきか、29万1500ドル(3300万円)であった。

 スーパーカーブーム時代のカウンタックに比べると、若干安い相場ではあるが、もはやおいそれと買える値段にまで下がることは当分なさそうである。

Gallery新車当時の奇跡の個体「フェラーリBB」を【画像】で見る(26枚)

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