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VWは内燃エンジンの楽しさを諦めない! 「ゴルフGTI」に乗れば分かる万能感ただよう完成度とは

まるで運転が上手くなったかのような自然なチューニング

 四角いエンジンスタート/ストップボタンを押すと、ぶるんとエンジンが目覚める。小さなシフトノブを手前にひきDレンジに入れて走り出す。動き出しの滑らかさはゴルフの美点のひとつ。ゆっくりと流していれば普通のゴルフとそれほど変わらない印象で穏やかに走る。アクセルペダルに力を込めると、エンジンは1600回転から最大トルクを発揮するから、即座に力強く加速する。DSGも切れ味鋭く、小気味よくシフトチェンジしてくれる。

DCCやXDSを統合制御するビークルダイナミクスマネージャーを装備した(C)河野敦樹
DCCやXDSを統合制御するビークルダイナミクスマネージャーを装備した(C)河野敦樹

●VWは内燃エンジンの楽しさを諦めてはいない

 GTI専用にチューニングが施された足まわりは、このモデルの注目のポイントだ。電子制御油圧式フロントディファレンシャルロック機構と、ブレーキをコントロールする電子制御式ディファレンシャルロックXDSとを統合制御することでタイトコーナーでもアンダーステアを抑制し、俊敏かつ正確なハンドリングを実現している。いささか難しい名称だけれど、要はその存在を感じさせることなく、ドライバーはまるで自分の運転がうまくなったかのようにコーナリングできるというわけだ。

 試乗車の足回りにはオプションのアダプティブシャシーコントロール“DCC”が装備されていたが、これがあればコンフォートからスポーツまで段階的に減衰力の調整が可能。試乗車にはオプションの19インチタイヤが装着されていたが、乗り心地は良好でこれならファミリーカーとしても何ら問題なく使える。

 いま世界は脱炭素社会の実現に向けて急激に電動化が進んでいる。ドイツメーカーはもとより、フォルクスワーゲンも例にもれず本国ではすでに電気自動車のID.シリーズのラインアップ拡充を図っている。

 しかし、一方で彼らは内燃エンジン車の楽しさを諦めたわけではない。その証拠のひとつがこのモデルの存在だ。快適性、実用性、そしていざというときにはスポーツカーも真っ青の圧倒的な速さ、すべてを兼ね備えた万能性こそ、ゴルフGTIの真骨頂なのだ。

●VOLKS WAGEN GOLF GTI
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
・車両価格(消費税込):466万円
・全長:4295mm
・全幅:1790mm
・全高:1465mm
・ホイールベース:2620mm
・車両重量:1430kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
・排気量:1984cc
・エンジン配置:フロント横置き
・駆動方式:前輪駆動
・変速機:7速DSG
・最高出力:245ps/5000-6500rpm
・最大トルク:370Nm/1600-4300rpm
・公称燃費(WLTC):12.8km/L
・燃料タンク容量:51L
・サスペンション:(前)マクファーソンストラット式、(後)4リンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク、(後)ベンチレーテッド・ディスク
・タイヤ:(前)225/40R18、(後)225/40R18

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