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無料のスマホナビがあるのになぜ売れる!? 市販「カーナビ」が令和の時代にも売れ続ける理由とは

2020年以降はコロナ禍や半導体不足の影響で減少傾向だが…

 いまや、初めての目的地へ出かけるときの道案内はもちろんのこと、渋滞を避けて効率のいいルートを走行するにもカーナビは欠かせない存在となりました。

 伊藤忠グループのリサーチ会社であるマイボイスコムが2020年12月に調査したところによると、カーナビの装着率は乗用車全体の8割に装着されるようになったとのことです。

10インチ大画面を実現したカーナビパナソニック「ストラーダ」CN-F1X10BHD。2DINスペースにこの大画面がインストールできることで人気を呼んでいる
10インチ大画面を実現したカーナビパナソニック「ストラーダ」CN-F1X10BHD。2DINスペースにこの大画面がインストールできることで人気を呼んでいる

 そんな中で、世間でよく聞かれるのは「カーナビはスマートフォン(スマホ)に取って代わられるのではないか」との話です。

 スマホでは無料で使えるナビゲーションアプリが数多く登場しており、わざわざ最低でも数万円~20万円以上もするカーナビを買う必要はないと考える人が増えているからです。

 確かに、直近の電子情報技術産業協会(JEITA)の統計を見ると、2020年以降、カーナビの販売台数が急減していました。19年には600万台あった販売台数が20年には519万台に、21年には476万台と大きく販売台数を減らしています。

 ただ、これはニーズが減ったというよりもコロナ禍と半導体不足が大きく影響したと考えられます。順調に売れていた2019年当時を振り返れば、その頃はすでに無料のナビゲーションアプリは普及しており、2022年のいまと背景は大きく変わっていないからです。

 むしろカーナビは大画面に対するニーズが極めて高く、店頭ではその注文が後を絶たないと言います。現状では半導体不足によって受注に追いついていない現状にありますが、これは純正カーナビが相次いで大画面化していることからも時代のニーズが読み取れます。

 一方でスマホはこの大画面には対応できません。

 タブレットを使う方法もありますが、車内では収まりが悪く使い勝手の面で決して良いとはいえないでしょう。さらに日本では車内でTV放送が見られることを重視する傾向にあります。そのため、日本で販売されるカーナビのほぼすべてにTVチューナーは内蔵されていますし、本来はTVチューナーを装備していない輸入車でも日本仕様には追加して対応しているほどなのです。

 さらに車載ナビではHDMI端子を経由することで、スマホで配信されたストリーミングサービスも大画面上に映し出すことができます。

 走行中は映像がキャンセルされますが、自己責任で、アフターパーツの追加により走行中でも見られるようにすることは可能です(※画面を凝視しなければ、映像を映すこと自体は違反になりません)。つまり、こうしたエンタテイメント系に対する需要がカーナビの需要を支えている大きな理由のひとつになっているのです。

Nextカーナビとしての能力もスマホと車載ナビでは大きな差がある
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