●あくまで「手に取りやすいクラシック」を実現する気鋭のブランド
2017年、クラウドファンディングで頭角を現した腕時計ブランド・KARL-LEIMON(カルレイモン)は、“クラシックは不滅だ”という信念の元、「気取らない大人のクラシック」をブランドコードとして時計を作ってきました。
なかでも「ムーンフェイズ」と呼ばれる月齢を示す機構をダイヤルに配置することで、クラシカルな価値を追求しようとしています。しかし、カルレイモンは設立当初、ふたりの学生によるチャレンジだったこともあり、「まず何から始めればいいのか?」という段階からの試行錯誤でした。
そうして最初はクォーツ式による時計作りを学び、製造コストを抑えるためにデザイン、工場との交渉、営業などすべての工程を自らの手によって進めてきました。
ただ時代は移り変わり、サステナブルが叫ばれるようになった昨今、機械式時計の重要性が高まりつつあります。
「もともと、我々は社会人になったばかりの人間には手の届かないような高級機械式時計に憧れてブランドを創設しました。だからこそ、リーズナブルでも長く愛用できるような時計作りを心がけています。とくに機械式時計は修理することでいつまでも使えるプロダクトですし、今後はその開発に注力していこうと思っています」(カルレイモン)
その言葉通り、新作となる「マジェスティ」はクラシカルな機械式スポーツウォッチのデザインを意識した、いわゆる“ラグジュアリースポーツウォッチ”を模して作られました。今回、事前に実物に触れたので、その感想も交えつつポイントを追っていきましょう。
●ケースとインデックスに施された多面カットによる高級感
カルレイモン最新作となる機械式「マジェスティ」ですが、基本的には「三針デイト」モデルと、「二針オープンハート」モデルの2種類に分けられます。どちらもレギュラーラインのブルーダイヤルモデルと、限定となるフルブラックモデルを用意しています。
まず特徴的なのは視認性の高い、楕円状のダイヤルとスポーティなケースでしょう。
「磨きをかけたサイドの美しいポリッシュ仕上げと、正面には筋目が見えるブラッシング仕上げを駆使することで高級感を演出しています」(カルレイモン)
そう自信をのぞかせるコメント通り、ブレス一体型デザインはまさにラグスポらしいプロポーションを実現。とはいえ防水性能は5気圧と生活防水仕様ですが、ケース径は40mm、厚みは10mmを切るという薄さが魅力的で、スーツやシャツのスタイルにマッチするデザインになっています。
一方、ダイヤルのインデックスに目を移すと日本製ハイビートムーブメント「cal.9015」を採用したシンプルな3針モデルは、便利な日付け表示も6時位置に搭載。なによりバーインデックスと、「KL」ロゴが立体的な多面ダイヤモンドカットによるアプライドインデックスに仕上げられており、細部までこだわりを感じさせてくれます。
さらに近年のラグスポでは、インターチェンジャブルのストラップが付随しているのも主流で、「マジェスティ」も同じく工具なしのワンタッチでブレスレットとラバーストラップを交換可能。
オンの時はブレス、オフの日はラバーにといった、気分やシーンに合わせて両立できるのがラグスポの楽しみ方でもあります。
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