●フィット感を求めて「クロノグラフムーブメントごと曲げる」という発想
今回紹介する「カーブ」は、その名の通りクロノグラフムーブメントごと湾曲した珍しいモデル。そもそも多くの腕時計は金属で作られていることもあり、平になっているので腕に装着するとき違和感を生むことがあります。
しかし、腕時計は一日のうちで身に着ける時間が長いプロダクト。この時計を作ったブランド・ブローバは「腕にフィットする究極の形」を目指すため、ムーブメントそのものを腕の形に合わせようとデザインしたのです。
初代モデルが登場したのは2016年。開発に約2年の歳月をかけて生まれた「カーブ」は、時計の心臓部であるムーブメント自体を湾曲させた時計として、愛好家を中心に大きな反響を得ました。
そして本年、新たにアップデートされた新生「カーブ」が登場。丸みを帯びたケースに磨きをかけたポリッシュ仕上げ、上品な光を集めるグリーンとブルー2種類のダイヤル、肉抜きしたアルファ針やインデックスが、これまでのスポーティな印象からよりスマートかつモダンな印象に変化しました。
●新作カーブのデザイン性と装着感をレビュー
今回のテーマは「ドレス」とのことで、ケースとブレスレットの一体感も相まって、その意図したとおり、まるでアクセサリーのようなたたずまいも感じられます。
ダイヤルはエンボス加工のストライプ装飾や配置バランスのよいクロノグラフと、音叉時計に端を発するブローバのロゴが配置されているのが見て取れます。しかし、さらによく見ると実はムーブメントが透けて見える「半スケルトン」形状になっており、湾曲した時計内部が装着者にも堪能できる粋なデザインに。
単純に「クロノグラフムーブメントを曲げる」と書きましたが、その工程が難しいのは推して知るべし。まずはクォーツ振動子やコイル、電池など曲げることのできないパーツの配置を決定。
さらに長針が12時や6時の位置にきたとき、カーブした風防に接触しないよう、針の高さや風防の厚みを0.1mm単位で調節しています。
またムーブメント自体も精度を高め、262kHzの高振動で駆動する同社独自の高性能なハイパフォーマンスクォーツムーブメントを採用。標準的なクォーツムーブメントの約4倍の精度となる、月差±5秒の精度を誇ります。
ケース径は44mmと大きく感じますが、装着してみたところ数字ほどのサイズではない印象を受けました。
これは前述のラウンドフォルムと、ケース全体とリューズまで統一して美しく磨かれたポリッシュ仕上げ、またラグとストラップの間の間隔などのシンプルさに影響しているのだと思います。
もちろん装着感は抜群。SSケースとは思えないほど腕にフィットし、前後に腕を振っても時計がズレる嫌な感覚がありません。ビジネスウォッチとして使う場合でも一日中着けていられる快適さは魅力的です。
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