さまざまなモチーフに採用されている八角形ベゼル
1983年のデビュー以来、G-SHOCKは「まずは耐衝撃性能ありき」という考えから全てが導き出されている。肉厚な樹脂ケースは衝撃を内部に伝えないクッションとなり、高さのあるベゼルのおかげで液晶部分が傷つきにくい。視認性を考慮したダイヤルや針、操作性と耐衝撃性のためのボタンなど、全てが理論的に構築されている。こういったタフネスへの探求心が、“G-SHOCKらしいデザイン”となり、今では世界中で人気を集めるグローバルウォッチとなった。
2019年にデビューした「GA-2100」も耐衝撃性能へのこだわりは深いが、これまでのG-SHOCK以上にデザインを意識しているモデルでもある。最大の特徴は、肉厚でボリューム感がある八角形のベゼルだ。八角形というモチーフは、世の東西を問わず縁起の良いものとされており、古代ローマの建築物の柱や、東洋における「八卦」などがその代表である。
さらには総合格闘技UFCでは、金網に囲まれた八角形のリング「Octagon(オクタゴン)」を使用しており、タフでスポーティなイメージもある。そして実は、時計デザインにおいても八角形には特別な意味がある。
そもそも時計デザインは、ラウンドとスクエアが基本だった。ところが1970年代にジェラルド・ジェンタという天才デザイナーが、正八角形のデザインを考案する。正八角形は正方形に45度ずらして重ね、その頂点を結んだ形であり、そこにラウンドのダイヤルを組み合わせる。つまりはラウンドとスクエアの融合型として八角形デザインは生まれたのだ。
しかもジェンタはこのデザインをスポーツウォッチに取り入れた。一般的にスポーツウォッチはラウンドケースが多い。それはベゼル部分に目盛りを入れたり、回転式にして計測したりと、計器として使いやすいからだ。しかし八角形のベゼルは回転させることができないので、機能性よりも装飾性に重きを置いた時計となる。
スポーツウォッチでありながら、華やかさがあることから、こういったスタイルは“ラグジュアリースポーツウォッチ”と呼ばれ、今もなお大きなブームとなっている。
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