「これ絶対、釣れちゃいますね」――35年目で大進化したフィンランドの天才ミノーの実力とは
●35年ぶりの進化はスタイルだけじゃない!
ラパラの「カウントダウンエリート(CDE)」は、不朽の名作「CD」のアップデートバージョンとして2020年に登場した最新作。1965年に誕生し35年ほぼ変わらないCDと同じくバルサ製のミノーですが、シュッと細く絞り込まれたノーズが印象的。現在は全長35mmの「CDE35」を筆頭に、「CDE55」「CDE75」「CDE95」の4サイズを揃えています。
●飛距離、スイム、強度の全てをアップデート
CDEの開発コンセプトについてラパラ・ジャパンの担当者は「主にキャスタビリティ(投げやすさ)の向上と、どんなシチュエーションでも泳ぎが破綻しない安定感を目指しました」と説明してくれました。
「飛距離の物足りなさは、バルサボディで固定ウエイトのCDの唯一ともいえる弱点でした。新作ではウエイトに比重の高いタングステンポリマーを採用することで、固定ウエイトのままCDに比べ飛距離が約20%向上しました」(ラパラ・ジャパン担当者)
実際に投げてみると、CDEはリップの小型化も手伝ってか矢のようにポイントへ向かって飛んでいきます。CDのキャスタビリティを低いと感じたことはありませんが、新作と投げ比べて初めて「そういえばCDEはキャスト時に空中でフラフラしないな」と気づかされました。
アクションは、CDから継承するロールの効いたウォブリングアクションが主体。
「例えば流れのきつい渓流でも、上流にアップクロスでキャストし、ダウンストリームの流れに乗せた状態でもしっかり水を噛むことで軽快にアクションします。そして下流から上流へ遡るアップストリームでは、抵抗が増えても破綻して水面から飛び出すことがないため、より長くプロダクティブゾーンを取ることが可能となりました」(ラパラ・ジャパン担当者)
「すごいな」と関心したのはフォール時の姿勢。リーリングをとめると、水平を保ちながら左右にゆらゆらとボディをひらめかせながら沈んでいくんです。巻きのウォブリングで魚を寄せ、“ここぞ”というタイミングでフォールさせたらこれ絶対釣れちゃいますよね。
●旧CDとの合せ技でシンキングミノーゲームの幅が広がる
使い方に関してラパラ・ジャパンの担当者は「CDと同じく基本はただ巻きで、あえてロッド操作を加える必要はありません。カウントダウンの秒数を徐々に増やして様々なレンジを探るのもCDと同じですが、やや深い層まで探ることが可能です」とのこと。
巻きスピードに関しては「振動を感じ取れる最も遅いスピードを把握するのがおすすめ。ですが、“自分が気持いい速度”が大切で、意外とそれが一番釣れるのもラパラの面白いところなんです」と解説してくれました。
気になるのは元祖CDの去就。ですがご安心ください、ラパラ・ジャパンの担当者によると「CDとCDEとでは、アクションもレンジも異なります。ですのでCDをディスコンにする予定はいまのところありません」とのこと。
そして、他のサイズ展開。とくにより大型のモデルの予定に関しては「期待してお待ち下さい」と笑顔で答えてくれました。ラパラのカウントダウンシリーズは、いままで以上に目の離せない存在になりそうです。