VAGUE(ヴァーグ)

“4時間入れ食い”ってほんと? プロガイドが導くベイエリアのボートフィッシングで「カサゴ」三昧

●東京23区内発のラグジュアリー&気軽フィシング

 今回乗船したのは、東京・江東区にあるマリーナを拠点に活動するチャーターボートサービス「WITH(ウイズ)」。12月から春にかけてのシーズンは、潮回りなどの状況を見極めつつカサゴを専門に狙う「カサゴ便」のサービスを設定しています。

今回のターゲットのカサゴ。岩場に生息することからロックフィッシュとも呼ばれ、ルアーを積極的に追い、トルクのあるファイトでアングラーを魅了します
今回のターゲットのカサゴ。岩場に生息することからロックフィッシュとも呼ばれ、ルアーを積極的に追い、トルクのあるファイトでアングラーを魅了します

「ガイドフィッシングなんて贅沢すぎない?」と思われがちですが、料金は3名乗り合いの場合で一人1万2000円。これって、時間や交通費に加え、運転などが必要な遠征に比べると、かなり気軽でリーズナブルと言えます。

 東京湾に精通したプロガイドの高見誠キャプテンによると、「同乗者とラインが交差しないよう、15m程度正面にルアーをキャストできれば大丈夫です」とのことで、初心者でも大丈夫。

 魚がいるポイント選びはもちろん、その場にあったルアーのセレクトや動かし方も教えてもらえるのがガイドフィシングの魅力で、初心者が確実にスキルアップできるサービスでもあります。というわけで、WITHでボートシーバスをやり込んでいる常連アングラーさん達とともに、夜の東京湾へと船出しました。

東京の夜景を海から眺めることができるのもチャーターボートフィッシングの魅力。季節限定のカサゴ便は指定日時のみの運行となりますので、オフィシャルサイトでチェックしてください
東京の夜景を海から眺めることができるのもチャーターボートフィッシングの魅力。季節限定のカサゴ便は指定日時のみの運行となりますので、オフィシャルサイトでチェックしてください

●タックルはバスやシーバス用でOK

 ボートカサゴは基本的に、底付近をワームで狙うボトムの釣り。タックルは専用品のほか、バスやシーバス用で十分代用できます。ロッドの長さは6〜7フィートを中心に、多少前後しても問題ないそうです。

 重要なのがライン。ゴロタ岩や消波ブロックなどのカバー(障害物)の間際を狙うので、12ポンド程度のフロロカーボンラインを選びます。

「ボトムカバーの釣りは根がかりしがちで、ラインブレイクした際に暗い船の上でリーダーを組み直すのは初心者にはハードルが高め。ラインシステムが不要なフロロカーボンの直結のほうがスムーズです」(高見さん)

 そこで今回は、5.5フィートと7.4フィートのベイトフィネスタックルをチョイスしました。もちろんスピニングタックルでもOKです。

●テキサスや直リグなどで狙います

 使用するルアーは、甲殻類を捕食するカサゴの食性にあわせ、ホッグ系と呼ばれるワームを中心にセレクト。その他にも、カーリーテールやシャッドテールなども実績が高いそうです。

 リグはシンプルなテキサスリグや、直リグ、ビフテキがオススメで、シンカーは5g。潮の流れや障害物の変化に対応できるよう、7〜10g程度のシンカーも用意しておくのがベストとのこと。

●着底直後のバイトに全集中!

 羽田空港や豊洲市場、東京ゲートブリッジなど、ランドマークの夜景の中を進みながらポイントを目指します。カサゴが潜む消波ブロックのあるエリアに到着し、いよいよスタートフィッシングです!

 ワームを消波ブロックの間際にキャストし、シンカーの重さをわずかに感じながらボトムまで落とします。カサゴは落ちてくるエサを海底から見上げるように待っているので、バイトが多発する着底の瞬間に集中するのが大切です。

同船させていただいたお二人は、ひごろからシーバスフィシングでWITHを利用するベテラン。この時期のカサゴは年に一度の楽しみなのだそうです
同船させていただいたお二人は、ひごろからシーバスフィシングでWITHを利用するベテラン。この時期のカサゴは年に一度の楽しみなのだそうです

 なんと、一投目の着底で「カツン」という明確なアタリが! すかさずフックセットすると、「根(障害物)に潜り込まれないよう、リールを巻いて引き離してください!」と高見キャプテンが声をかけてくれます。

 ロッドを満月のように曲げ、「バスだったら35cmくらいあるな」と思わせるトルクフルなファイトを楽しませてくれたのは、約25cmのカサゴ。大きな目玉とカモフラ柄の魚体が美しいです!

 この日は活性が高く、その後に回った岩が点在するゴロタ場でも高見キャプテンの操船のおかげで絶好調。着底後に軽くワームを震わせるシェイクの動作を入れ、数秒待ってアタリがなければ10cmほど海底をジャンプさせる「ボトムバンピング」で誘うだけで、ストップフィッシングまで休むことなく釣れ続きました。

 出港からストップフィッシングまで、約4時間でしたが中身は濃密。これだけ多くのバイトを都会にごく近いフィールドで経験できる機会はそうはありません。多数の魚のバイトを聴き、合わせを入れるタイミングを見極めるというチャーターボートの釣りは、初心者にとって目からウロコな体験でした。

東京湾シーバスチャーターボートWith(ウィズ)

Gallery 【画像】東京湾の夜景を見ながらカサゴフィッシング(23枚)
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