VAGUE(ヴァーグ)

  • (左)シチズン「アテッサ ACT Line AT8185-62E」/(右)シチズン「アテッサ AT8040-57E」

●「時間と向き合う」ことこそ、ビジネスの基本

 雑誌編集者で培った経験を活かしてPR会社を立ち上げ、さらには輸入車メーカーのPRとしても活躍してきた森亨さん。まずは自身の時間感覚について伺ってみよう。

  • 森 亨(もり・とおる)/元外資系輸入車メーカー PRマネージャー。 大学在学中よりファッション誌、ライフスタイル誌にてフリーのライター/編集者として活動開始。2018年から輸入車メーカー日本法人で4ブランドの自動車の広報を担当するなど、さまざまなクルマ業界を渡り歩く。

「編集者時代は、街のトレンドを瞬間的にキャッチして誌面を作っていたので、それこそ1分1秒という単位で物事を考えることが多かったと思います。そのあと自分でPR会社を立ち上げてからは、クライアントとの契約期間の関係もあって1年単位で物事を考えるようになりました。

 そしてフランスの自動車メーカーのPRをしていたときは、製品の販売スケジュールが数年先であることが普通なので、より未来という時間を意識しながら仕事をする必要がありました。と言いつつ、急に発表スケジュールが前倒しになってこっちは大混乱なんてこともありましたけど(笑)」

 仕事をするということは、時間とうまく付き合っていくことでもある。とかくビジネスの場では、時間に追いかけられていると感じることも多いが、時間を味方にすることが仕事のパフォーマンスを高めることは間違いない。

 ではビジネスマンはどういう時計を着け、時間と向き合っていくべきか。

  • 篠田哲生(しのだ・てつお)/男性誌の編集者を経て独立。コンプリケーションウオッチからカジュアルモデルまで、多彩なジャンルに造詣が深く、専門誌からファッション誌まで幅広い媒体で執筆。時計学校を修了した実践派でもあり、時計関連の講演も行う。

 その答えが、シチズンの「アテッサ」である。昨年で35周年を迎えたシチズン「アテッサ」は、1970年にシチズンが世界で初めて時計ケースに使用したチタニウム素材や、1976年に世界初のアナログ式光発電時計の技術として生まれたエコ・ドライブ、そして1993年に誕生した世界初の多局受信型電波時計など、シチズンが得意とする世界初の技術を盛り込んできたコレクションであり、“シチズンの最新”を体感できる。

●「普通であること」のすごさ、面白さを感じる一本

「アテッサといえば、『チタン』を使っている時計という印象があります。僕は素材マニアなところがあって、趣味のマウンテンバイクの金属パーツを磨くのが好きなんです。

 スチールやアルミはきれいに磨けましたが、チタンは難しかった。だからアテッサの美しいポリッシュ仕上げを見るたびに、なんて手の込んだ時計なんだと感心します。

 今回着用しているのは「アテッサ ACT Line(アクトライン)AT8185-62E」ですが、いい意味で“気になってしまうところがない”時計ですよね。しかし気にならないということは、実は凄いことです。例えば自動車の場合、多くの電子制御が入っていますが、それをナチュラルな動きに仕上げて“普通のこと”にしてドライバーに気付かせないことが重要になる。

 しかし、そうするためには、開発にかかわる人すべてが、“普通”に対する共通認識が統一できていないといけないと思うのです。

 アテッサを着けたときに、重みや着用感、視認性などに何の違和感もなかった。この“普通さ”こそが、市民(citizen)のための時計を作ってきたシチズンの強みなのだと、改めて理解できました。

 今回この時計に似合う車を選んでほしいと言われ、マツダのSUV『CX-60』を選びました。マツダの車も作り手の人たちの意思統一が出来ているように感じています。ヨーロッパでも評価が高いデザインはもちろんのこと、スカイアクティブに代表される技術も含めて、みんなが好む普通にいい車という理想像をしっかり形にしているように感じます。それはシチズンのアテッサと通じる気がします」(森さん)

  • 車内にてクルマ好きと時計好きの共通点を語り合うふたり

 もちろん突出した部分を否定するわけではない。誰もが振り返るようなデザインや機能、カラーリングもまた、人を楽しませるものであり、特別な時間を演出するための小道具となるだろう。

 しかし、外見だけではわからない奥底にある普通さを秘めたプロダクトの価値を語る方が面白い。それはPR(パブリックリレーションズ)という仕事を長年続けてきた、森さんなりの考え方なのかもしれない。

「車好きは時計好きといいますよね。どちらも機械の集合体ですが、それ以上にその国や風土に根差したプロダクトであるというのも、すごく似ているところです。

 自動車産業はグローバル化が進んでいて、世界中から材料を調達するし、生産拠点も世界中にある。フランスの自動車メーカーの場合も、設計者やデザイナーの国籍は多種多様でした。

 しかしそれでも、結局はどこか“フランスっぽい車”になるのだから面白い。それは時計も同じですよね。時刻を知るための道具という点では、どこで作ったプロダクトであっても同じになるはずですが、シチズンの時計はやっぱり日本のプロダクトらしさがある。正確な時間にこだわるための電波時計機能だったり、正確に時計を動かし続けるためのエコ・ドライブだったり、そういった心配りはシチズンらしいなって思います」(森さん)

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