憧れの「レーシングホイール」とともに最前線で闘った
鈴木「常日頃から、LMを含めたBBS製ホイールを愛車に履かせてその性能と美しさを体感していますが、一番印象に残っているのはやっぱりモータースポーツですね。我々のレーシングチーム(BMW M チーム・スタディ)は、何年もSUPER GTに参戦してきましたが、2016年にマシンをBMW Z4 GT3からM6 GT3にスイッチしました。そのときに履かせたBBS製レーシングホイール(RE-V7)のことを忘れられません」
――日本最高峰のGTカーレースであるSUPER GT(GT300クラス)は、世界のGT3レースの中では特殊なルールがあります。レギュレーションで定められた範囲内であれば、タイヤやホイール、ブレーキパッドなどを純正品以外へ交換することが認められています。
鈴木「はじめてRE-V7の試作品を見たとき、ひと目惚れしたんです。これは海外の絶大なるBBSファンがラフスケッチをしたそうですが、BBSの歴史がすべて凝縮されたようなデザインだと感じました。同時にこれを僕らのレーシングカーに履かせたいと強く思ったんです。そんなワガママにきちんと向き合ってくれて、M6 GT3のために特別なセンターロックのレーシングホイールをつくってくれたBBSジャパンには感謝しかありません」
新田「それこそ我々が取り組んでいる“モータースポーツが製品を鍛える”象徴的な事例ですね。もともとBBSはモータースポーツを発祥としているブランドなので、このような事例に象徴されるように、モータースポーツとの関わりをもっと際立たせていく必要があると感じています」
鈴木「レーシングカー用のRE-V7にはたくさんの思い出があります。レース中のバトルで、ホイールが他車と激しくぶつかったことがあって。他のホイールだったら割れてリタイヤしていたかもしれない。でも、RE-V7は歪んで多少のエア漏れを起こしただけで、結局、そのまま最後まで走り切ることができた。BBSの底力を感じましたね」
新田「鍛造でホイールを成型する際、もとの素材からどれだけ潰していくか。この“鍛錬比”を大きく取っていく我々の型鍛造製法は、だからこそ剛性を高く取ることができるのです。このストロングポイントを、実戦の場で経験していただいたことは我々にとって大きな知見となりました。
おかげさまでRE-V7は、その後、スタディ専売モデル(BMW用)を皮切りとしたロードカー用も好評を博していて、サイズや対応車種を大きく拡大していったいま、我々にとって大黒柱的な存在です。さらに1万2000トンもの高圧鍛造プレス機の導入をはじめ、ここ数年間のあいだに総額200億円もの設備投資をしたので、より高性能なホイールの生産が可能になったと考えています」
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