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マダイも釣り放題な「スモールボート」に必要な手続きと諸費用は? さらに選び方のポイント教えます【釣りボートLife #02】

天気の良い週末は、早朝からの出船で艇庫は大混雑! 全員で協力しあって海に船を浮かべていきます。夜間航行が禁止なので、出船は必ず日の出の時間以降とルールが決まっています
天気の良い週末は、早朝からの出船で艇庫は大混雑! 全員で協力しあって海に船を浮かべていきます。夜間航行が禁止なので、出船は必ず日の出の時間以降とルールが決まっています

●釣り好きにとってメリットがたくさん!「スモールボート」ってどんな船?

 葉山にプチ移住したサラリーマンの僕が、相模湾で釣りをするために購入を決意したのが「スモールボート」です。今回は、船の選択で知ったあれこれをご紹介しつつ、実際の諸費用などについても、ご紹介したいと思います。

 そもそも船外機のついたボートを保つ場合、船舶免許の有無によって種類が異なります。まず船舶免許が不要な「2馬力ボート」に乗るための条件はおおまかに次のようになっています。

・ボートの長さが3m(約9.8フィート)未満であること
・推進機関の出力が1.5kw未満(2馬力)であること

 船舶免許が不要なことからこの2馬力ボートや、2馬力ゴムボートは、近年とても人気が高くなっています。メリットは免許が不要で手軽なことに加え、船体もコンパクトなので車載してどこでも運べ、全国各地のポイントでボート釣りが楽しめること。

 また船舶免許があると車検と同じように、船舶検査(略して「船検」)という定期検査がありますが、2馬力のミニボートでは船検もありません。無論、自宅保存なので係船料もゼロ。ランニングコストも抜群に低いです。

 デメリットは、「スピードが遅い」こと。手漕ぎよりはまし……くらいのスピードのため、深場にいくなど広い範囲の移動は難しくなります。速くても10km/hほど。2人乗りしようものなら、散歩するくらいのスピードになります。

 一方、僕が買おうとしていたボートは11フィート(約3.45m)、幅1.6m、9.8馬力の船外機船です。一人乗りのトップスピードでだいたい28km/h前後。2級船舶免許の取得も必須ですが、僕は数年前に取得していたためここは心配なしでした。

●大切なのは「自分がそのとき、どんな釣りと人生をおくりたいか」

 9.8馬力のエンジンがあるメリットは、「スピードと航続距離、船の安定感」です。

 スピードがあることで、広大なポイントを素早くチェックし、見切って次のポイントに素早く移動できます。それだけでなく、海況が悪くなればいち早く戻れるうえ、移動時間が短いので釣りの時間を長くでき、一日の時間を有効に使えます。

  また、この船は双胴(カタマラン)という艇体のため、安定感が抜群。家族やゲストを乗せる上でも心強いです。

エンジンはトーハツの4スト9.8馬力。一人乗りで滑走すると28km/h前後のスピードが出ます。スターターロープを引っ張って始動し、ティラーハンドルを操作して走ります
エンジンはトーハツの4スト9.8馬力。一人乗りで滑走すると28km/h前後のスピードが出ます。スターターロープを引っ張って始動し、ティラーハンドルを操作して走ります

 デメリットはエンジン込みで100kg超えの重さ。動かすのは慣れが必要です。また艇庫に据え置きになるので、車載などは難しいことと、その分の艇庫料もかかります。また船舶登録の手間がかかり、定期的な船検があります。

 これらを比較する際に深く考えたのは、理想の釣りライフ像でした。それは

 「ほどよいコスト感と家族の幸せを確保しつつ、外海に出てタイラバやジギングで大物を釣りたい!」

 という、ワガママな理想です。釣りは場所とタイミングが命。そして家族とすごす時間の確保も重要。となると、時間を無駄にせず、僕の人生の満足度を最大化するための船には「スピード」が必然的に求められるわけです。この考え方で完全に迷いはなくなりました。

 初めての船選びでしたが、大切なのは「自分がそのとき、どんな釣りと人生をおくりたいか」のビジョンを持っておくと、選択肢がいい感じに絞られるのだな、といい勉強になりました。

●スモールボートに必要な手続きと諸費用について

 僕が契約した艇庫は、カヤックやヨット、釣り用のボートなどを保管できる艇庫を提供している「マリンボックス100」。逗子海岸の西側にあって、艇庫から砂浜まで台車にのせてすぐに出発できるので、とても助かっています。

 初期費用は、入会金が5万円、船の代金(中古の原付バイクくらいでした!)と、艇庫料の月会費の3カ月分をまとめて支払いました。

 このとき、船舶登録のために船の名前が必要となります。艇庫料金は広告では10フィートまでが1万6000円からでしたが、11~12フィートが1カ月1万8000円(税抜)と、とボートの長さで変わるようでした。
購入した船は、11フィート(約3.35m)なので、艇庫料金は1カ月1万8000円(税抜)となります。このくらいであれば、サラリーマンの懐でもなんとかなります。

船舶検査証は、クルマでいう車検証と同じもの。乗船時は常に携行することが義務付けられています。僕は森戸神社のお札とともに、ジッパー付きの防水袋にいれて、ボートの濡れないところに保管しています
船舶検査証は、クルマでいう車検証と同じもの。乗船時は常に携行することが義務付けられています。僕は森戸神社のお札とともに、ジッパー付きの防水袋にいれて、ボートの濡れないところに保管しています

 もうひとつ、船に乗るのに侮れないコストといえば、駐車場やクルマのガソリン代。これが、マリンボックスまで自転車で10分だから、コストも渋滞ストレスもゼロ。移住したからこそのおいしい環境です(笑)。

 維持費などの総コストを換算すれば、遊漁船に乗る半分くらいのコストにも関わらず、遊漁船と同じくらいの釣果。
 
 つまり満足度は1.5倍増し、家族と過ごす時間は2倍増し(我が家比)です!

 いよいよ、待ちに待った納艇の日。ここから船の装備をそろえて、出港の準備を整えます。次回はボートで海に出るための装備についてご紹介していきます。

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