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バッグメーカーに聞く「スーツケースの選び方」ファスナータイプとフレームタイプ どちらを選ぶのが正解?

比較的軽量なファスナータイプ

 観光需要喚起策の“全国旅行支援”で各地の観光地が注目を集めるほか、年末年始の旅行の予約状況が好調に推移するなど、ここへきて旅への関心が高まっています。

移動手段や旅先での過ごし方、そして、おみやげのチョイスなど、旅の目的や志向するスタイルを考慮することで自分に好相性のスーツケースが見えてくる
移動手段や旅先での過ごし方、そして、おみやげのチョイスなど、旅の目的や志向するスタイルを考慮することで自分に好相性のスーツケースが見えてくる

 それとともに注目を集めているのが、快適な旅をサポートしてくれるスーツケース。とはいえ意外と難しいのが、その選び方です。

 特にサイズと並んで「どちらがいいの?」となりがちなのが、ファスナータイプとフレームタイプの違い。というわけで今回は、双方のメリットを比較しながらそれぞれの魅力や選び方をご紹介します。

 ファスナータイプとフレームタイプの違いや特徴について、バッグの総合メーカー・エースでマーケティングを担当する森川 泉さんに次のように話します。

「開口部にファスナーを使用するファスナータイプは、布製ファスナーを用いるためスーツケースの重量を比較的軽くすることができ、フレームタイプに比べて“軽量”なのが特徴です。開閉時はファスナーを引き開ける分、フレームタイプに比べて少し手間を要しますが、移動中でもファスナーを少し開ければ少量の荷物を出し入れできるので便利です。

 また、柔軟でスーツケースの形状復元力が高いため、衝撃が加わった際にスーツケースが壊れにくいのもポイントといえるでしょう。一方で、スーツケースの中身に緩衝しやすいため、割れやすいモノや壊れやすいモノを持ち運び際には注意が必要です」

 森川さんによると、ファスナータイプは防犯性について心配だという声を多く耳にするとのことですが、ファスナー/フレームの両タイプを問わず、スーツケースには貴重品を入れないのが前提、だとか。「シンプルですが、これが最も確実な対応策ですね」と森川さんは話します。

●形状保持力に優れるフレームタイプ

 続いて森川さんに、フレームを使ったタイプのスーツケースについて解説してもらいました。

「フレームタイプのスーツケースは、開口部にアルミニウムやマグネシウムなどの素材を用いた金属フレームを使用しています。ラッチの操作によってフタを開けるように開閉でき、開け閉めを容易におこなえるのが特徴です。

 堅牢でスーツケースの形状保持力が高いため、衝撃が加わった際に中の荷物をしっかり守ってくれますが、万一、フレームがゆがんでしまった場合には修理が必要となります。また、堅牢そうな見た目から“手を出しにくい”という心理が働くのか、防犯性が高いともいわれています。さらに気密性が高いため、液体物を持ち運ぶ際に容器が破損しても外に漏れにくいという利点もあります」

 このようにファスナータイプとフレームタイプは、使われる素材の特性によって個性があります。では、それぞれどんな旅のスタイルに合うのでしょうか? 森川さんは次のように解説します。

「ファスナータイプはなんといっても軽さが利点なので、フットワーク重視の旅を志向する方に好まれる傾向があります。また近年は、航空会社の重量制限が厳しくなっていることもあり、スーツケース自体が軽いファスナータイプが人気です。特に路線などの関係で重量制限の厳しいLCC(ローコストキャリア)を利用される機会が多い方には、ファスナータイプをおすすめします。

 一方フレームタイプは、移動手段や時間などにゆとりのある旅を志向する方に好まれる傾向にあります。防犯性に優れ、中身を守る強固なつくりから、安心感を求めて購入される方も多いですね。そのほか、ワインなどの割れ物や液体物をおみやげに買って帰られることの多い方にも選ばれています」

 なるほど。移動手段や旅先での過ごし方、そして、おみやげのチョイスなど、旅の目的や志向するスタイルを考慮することにより、自分にマッチするスーツケースが見えてくるんですね。

●次回の旅に連れて行きたい最新スーツケース

 ここからは、バッグ&ラゲージブランドのace.がラインナップするファスナータイプとフレームタイプそれぞれの最新スーツケースをご紹介しましょう。

 まずファスナータイプの最新作は「コーナーストーン2-Z」。余計なものを削ぎ落したミニマルデザインが特徴で、先ごろ新色のホワイトと、大型の65リットルサイズが登場しました。

 コーナー部分の丸みを抑え、内装空間を四角に近づけることで、容量を最大限確保。キズや汚れが目立たないよう表面にシボと呼ばれる細かな凹凸を施したボディも特徴です。また、荷物を入れた際にたわんで床に擦れないよう、底面に凹みを設ける工夫も施しています。

 さらに、軽い力で方向転換できる双輪キャスターを備え、旅先で荷物が増えた際に容量を拡大できるエキスパンド機能を搭載したモデルもラインナップ。移動中に荷物を出し入れしやすいよう、フロントポケットがついたフロントオープンタイプも注目です。

 対して、フレームタイプの最新モデルは、斜めのリブラインがスタイリッシュなアルミニウムボディの「アルゴナム2-F」です。ボディは強靭で耐久性に優れる一方、内装に抗菌加工生地を採用しており、繊維上の細菌の増殖を抑制して防臭効果を発揮します。

 キャスターには、軽い力で方向転換でき、走行音を抑える双輪静音タイプを採用。4輪タイプなので、狭く混雑した場所でも体の横に沿わせてスムーズに走行できます。

 トップハンドルは、手を離すと自動で元の位置に戻るオートリターン式。プルドライブハンドルを身長や持ち方に合わせて多段階調整できるのもポイントです。

* * *

 ファスナータイプとフレームタイプそれぞれの特徴を踏まえながら、旅行プランや旅に携行する持ち物なども確認し、自分に最適なスーツケースを選びたいものです。

●製品仕様
■コーナーストーン2-Z
・カラー:ブルーグレー、ベージュ、ホワイト、ガンメタリック
・素材:ABS樹脂
・価格(消費税込):34L/2万4200円、48L/2万6400円、34(38)L/2万8600円、64(71)L/3万1900円、83L/3万6300円、65L/2万9700円

■アルゴナム2-F
・カラー:ブラック、ガンメタリック、シルバー
・素材:アルミニウム
・価格(消費税込):32リットル/5万5000円、73リットル/6万3800円

Gallery 【画像】あなたの旅に好相性のスーツケースはどちら? ファスナー/フレームそれぞれの特徴を見る(16枚)

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