車の屋根で寝泊まりする「ルーフトップテント」は便利か不便か? 1年使い続けたユーザーの結論
●注目の“オーバーランドスタイル”を一年経験してわかったこと
バンライフや車上・車中泊といったワードが注目され、オーバーランドスタイルでキャンプを楽しむ人が増えてきた。
このスタイルの定番は、車の中で寝る車中泊、車の横にひさしを設けるカーサイドオーニング、そして車の上に寝床を設けるルーフトップテントの3種類となる。
筆者は1年前からキャンプでルーフトップテントを愛用するようになったのだが、実際に使用した感想はどうなのか。設置方法や、メリット・デメリットを紹介したい。

●スーリーのルーフトップテントを使用
スーリー「テプイ エクスプローラー エアー 2」(31万9000円)
ルーフトップテントの種類は、硬質なFRP(ファイバーグラス)で覆われた“シェル型”と、テントと同様の布地を使用した“テント型”に分類される。
筆者が購入したのは、スウェーデンのキャリアメーカー・Thule(スーリー)が販売する、テント型のルーフトップテント。2人用のコンパクトなモデルを選んだ。
テントはシングルウォールタイプ。素材にポリコットンを使用しているため、夏は遮光性のおかげで涼しく、冬は暖かい空気を留まらせるため寒くなりにくい。年間通して使えるのが特徴だ。
また、サイドの4面にメッシュ生地を配しており、外側のポリコットンパネルを開ければ通気性も向上。暑いときはこれで風通しをよくでき、テント内の湿気も逃がしやすくなる。虫除け対策もバッチリだ。

使用時のサイズは213×122×99cmで、室内高は96cm。大人が座る分には十分の広さである。
両サイドにスマホやライトを収納できるポケットが付いているほか、上部のフレームを活用してカラビナなどを引っ掛ければポーチやライトを吊るせるなど、工夫しだいで様々なスタイルで過ごせるのも魅力。
また、テント外に靴など入れておけるブーツバッグや、テント内で使えるフォールディングテーブル、マットレスを包むシーツなど、オプションも充実。
とくにブーツバッグは、テントから出てすぐにシューズを履けるのと同時に、雨が降っても濡れないので重宝する。
●車上泊で広がったキャンプの楽しみ方
ルーフトップテントを購入してよかったのは、普段のキャンプでは体験できない視点で物事が見られたこと。
サンルーフを開けて星空を見上げながら寝たり、高い位置から景色を見下ろしたりと、キャンプの楽しみ方が増えたのだ。
とくに、地表にいるより星空を近いと感じたのは特別な気分だった。今後も全国のキャンプ場をルーフトップテントで宿泊し、ルーフトップから見た風景を楽しみたいと考えている。

●ルーフトップテントを使って感じたメリット
では、1年間使って感じたメリットを紹介しよう。
メリット①:テントの保管と持ち運びが楽
キャンプ用品の中で、もっとも持ち運びが大変なのがテント。ファミリーサイズとなると重量は10kgを越え、家での車への積み込みや、キャンプサイトへの持ち運びには骨が折れることが多かった。
ルーフトップテントの場合は、ルーフキャリアに固定して車の上に置きっぱなし。そもそも持ち運ぶ必要がなく、付属品(ペグ、ガイロープ、グランドシートなど)を忘れる心配もない。
テントを覆うカバーは雨に強いターポリン素材なので、雨ざらし状態でも中に水が入りにくいのも特徴だ。
メリット②:放射冷却の影響を受けにくい
地表でのテント泊のデメリットは、放射冷却の影響を受けやすいところ。
日中に温められた地面が夜になると冷え込む現象で、地面の冷えが直接身体に伝わり寒さを覚える。キャンプではこの寒さで眠れなくなることがよくあるのだ。
一方のルーフトップテントなら、地面から離れて寝られるだけでなく、車体が放射冷却を遮断してくれるので、身体に冷えの影響を受けにくい。そのため、寒さによる寝覚めが起きにくい。
メリット③:駐車位置がすぐにわかる
日常生活におけるメリットはここが大きい。例えば、商業施設やサービスエリアなど、巨大な駐車場で車の場所を見失うことがある。
運転手であればスマートキーなどで位置を特定できることもあるが、友人や子供はそうはできないため場所がわからなくなり、不便と感じることが多い。
現状ではルーフトップテントの利用者は多くないため、遠くからでも自分の車を把握しやすい。探す時間も省け、誰でも把握しやすいのは便利なものだ。
メリット④:荷台に余裕が生まれる
使用するテントの大きさにもよるが、ファミリータイプはかなり大きく、それだけで荷台の大部分が埋まってしまう。そうなると、コンパクトな車だと持っていける荷物が限られてしまう。
ルーフトップテントなら、荷台に載せていたテントのスペースが空き余裕が生まれるため、今まで積めなかった長モノや、友人が使う道具を載せることもできる。
●ルーフトップテントを使って感じたデメリット
メリットが有る一方、デメリットと感じた部分もある。
例えば、クルマの乗り入れができないサイトや、駐車場での展開が不可のキャンプ場では使用できないこと。また、畳んだ状態でも30cm前後の高さがあるため、立体駐車場や天井が低い施設に入る際には十分に気をつける必要がある。
気を付けたいのがカビ。雨ざらしにした状態で収納し、その後数ヶ月寝かせてしまうとカビが生えてしまう恐れがあるため、定期的にカバーを開けて乾燥させている。
車検の際には取り外す必要があるため、車検前に外す手間と、保管する場所を用意する必要がある点には注意が必要だ。

●特別なキャンプ体験ができるルーフトップテントは購入して正解だった
キャンプ経験を積んでいくと、道具を替えたり、高い規格のサイトから野営に近いサイトに変えたりなど、次なるステップへ進みたいと感じてくるはず。
仕事でしょっちゅうキャンプをする機会が多い筆者にとっては、ルーフトップテントは便利だし、友人との会話ネタにも困らないため購入して正解だと感じている。
他の人と違ったキャンプ体験をしたいと感じたら、ぜひルーフトップテントに挑戦してみてはいかがだろうか。
なお、ルーフトップテントを利用するには、バーの設置場所や最大積載荷重など、ある程度の条件が必要なので、事前にチェックをすることをお忘れなく。
●製品仕様
スーリー「テプイ エクスプローラー エアー 2」
・価格:31万9000円
・収容人数:2
・使用時寸法:213×122×99cm
・収納時寸法:107×122×28cm
・室内面積:213×122cm
・室内高(cm):96cm
・重量:48kg
・最大静荷重:181kg
・カラー:ヘイズグレー、ブルー
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