ヌートバーみたいにゴリゴリやりたい! アウトドアでも役に立つ「名品ミル」5選
●ペッパーミルでバーベキューを格上げ
WBC日本代表が14年ぶりの優勝を果たすという快挙を成し遂げた。獅子奮迅の活躍を見せた代表たちのなかでも、ヌートバー選手のパフォーマンスにより「ペッパーミル」も注目を集めている。
両手でゴリゴリと胡椒を挽くペッパーミルは、英語では一般的に「pepper grinder(ペッパーグラインダー)」と言い、WBC日本代表のヌートバー選手がおこなうペッパーミルパフォーマンスは”挽く”だけではなく”粘り抜く”、”こつこつ働く”といった意味も持つ「grind(グラインド)」のダブルミーニングになっている。
折しも春先は天候が変わりやすく、キャンプ中に思わぬ冷え込みや風、雨に見舞われることも。無理は禁物だが、少しのトラブルは工夫して乗りきることもキャンプの楽しみ。
そこで肉料理と相性がよい胡椒をよりおいしく、そしてキャンプのちょっとしたトラブルも励ましてくれそうな小型・手挽きペッパーミルを集めてみた。
●ペッパーミルの元祖「プジョー」
「プジョー」は言わずと知れたフランスを代表する自動車メーカーだが、もともとは金属製造業。
200年以上の歴史を持ち、コーヒーミルは1840年、ペッパーミルは1974年より製造しており、その美しいデザインと卓越した技術により世界中のシェフがプジョーのミルを支持している。
「プジョーが世界中のシェフに愛用されているのは、プジョーが誇る切削加工技術を活かした刃(グラインダー)の構造にあります。強靭なメカニズム・耐久性のみならず、それぞれのスパイスが引き立つよう、特別な形に仕上げられています。
スパイスの香りを引き立たせるプジョーのミルを使うことで、ご家庭で作るお料理もより一層美味しく仕上げることができます。その香りの良さは格別で、一度使ったら手放せなくなる逸品です」(プジョーミル広報)
歴史の長さもありペッパーミルはカラーもサイズも多彩。その中からVAGUEが注目したのは「ダマン」シリーズだ。
「ダマン」シリーズには胡椒用、塩用、ナツメグ用の3種類があり、いずれも透明ボディで中身が見えやすい。アウトドアに持ち出すには決して超コンパクトとは言えないが、その分、操作性は抜群。自宅キッチンでも使いやすい絶妙なサイズとなっている。
「上部の蓋はマグネットになっているので着脱が簡単で、簡単にスパイスを補充することができます」(プジョーミル広報)と言うとおり、補充時のストレスも低減しているのはさすが。
●製品仕様
■ダマン ペッパーミル
・価格:1万3200円
・サイズ:φ6.1×H16cm(容量30g)
・重量:310g
■ダマン ソルトミル
・価格:1万3200円
・サイズ:φ6.1×H16cm(容量60g)
・重量:275g
■ダマン ナツメグ クリア
・価格: 1万1000円
・サイズ:φ6.5×H15cm
・重量:270g
●鹿児島の本社工場で作られたセラミック刃が優秀
鹿児島に本社を構える「ポーレックス」は約25年前よりセラミック刃のミルを製造しており、取っ手がとれてコンパクトに持ち運べるコーヒーミルはキャンパーの定番とも言えるプロダクトだ。
じつはポーレックスでは手のひらに収まるほどコンパクトでスリムなスパイスミルを販売している。もちろん刃はセラミック製で鹿児島・霧島市にある本社工場で生産しており、胡椒はもちろん、岩塩を挽いても錆びずに切れ味は変わらない。
複数用意していろいろなスパイスを持ち歩きたくなるスパイスミルだ。
「最も小さなセラミック刃を開発いたしました。コンパクトなサイズで持ち運びにも大変便利でいつでもどこでも手軽にお使いいただけます。粒度調節機能も付いているので、細挽きから粗挽きまで簡単にお好みの粒度に挽くことができます」(ジャパンポーレックス広報)
●製品仕様
■スパイスミル・Ⅲ
・価格:1760円
・サイズ:φ3×H10.3cm(容量胡椒10g、岩塩25g)
・重量:64.8g
●キャンプブランドが考えたちょうどいいペッパーミル
新潟・三条市に本社を構えるアウトドアブランド「キャプテンスタッグ」。前身はキッチン用品全般を扱う「パール金属」なので、キャプテンスタッグもアウトドアキッチン部門はラインナップ豊富だ。もちろんキャンパー目線で開発されているので「胡椒ミル(セラミック刃)」もキャップを取って回すだけというシンプル操作、ちょうどいいサイズ感になっている。
「金属を使っていないので錆びることがありませんし、食材に臭い移りがなく風味を損ないません。
フタ付きで衛生的。コンパクト形状なので食卓にもぴったりですよ」(キャプテンスタッグ広報)
黒いキャップはペッパーミルだが、同じサイズの胡麻ミル(黄色いキャップ)、塩ミル(水色キャップ)もあるのでシリーズでそろえたい。
●製品仕様
■胡椒ミル(セラミック刃)
・価格:オープン価格(公式オンラインショップ1408円)
・サイズ:φ4.2×H11.5cm(容量54mL)
・重量:90g
●無骨で質実剛健がモットー
“無骨で質実剛健なモノ作り”をコンセプトに土臭い野営道具を提案している「DUCKNOT(ダックノット)」。
2020年秋に発進したブランドで、コンパクトなペッパーミルとソルトミル、そして2つのミルを収めるイタリアンレザーのホルダー付き「スパイスミル ソロ ホルダーSet」を用意している。
「スパイスミル ソロ」は高さわずか5cm。小さいけれど蓋に大きくSALT(塩)のS、PEPPER(胡椒)のPがプリントされておりひと目で確認しやすくなっている。
ホルダーはスパイスミルをまとめて持ち運べるだけでなく、レザーを裏返してスパイススタンドとすることも可能だ。ホルダーなし・ミル2個セットだけでも販売されているが、長く使うことで経年変化が生まれる専用ホルダーが気分を盛り上げてくれる。
●製品仕様
■スパイスミル ソロ ホルダーSet
・価格:5000円(ホルダーなし2860円)
・サイズ:1本φ3×H5cm(容量14mL)、ホルダー8×4×H7cm
・重量:1本43g、ホルダー40g
●鋳物の重さで回し挽く変わり種ミル
北欧唯一のキャストアイアンブランド「スケップシュルト」のミルは、ひと味違った臼型。
「今もなお職人の手によって作られる製品でこだわりの高品質なクオリティ。ホールスパイスを鋳物の重さを活かしてゴリッと手で回し挽く、少し手間はかかるけれど何よりも香り高いスパイスができあがります」(アンプラージュインターナショナル広報)
鋳物の器は上下2段に分かれていて、よく乾燥させたホールスパイスを下側の器に入れたら、木蓋付き容器を載せてゴリゴリ動かして挽く。上側の容器の底には細かな溝が付いていて、この溝と重みでスパイスが砕けるのだという。
挽いたスパイスは木蓋付き容器に入れて保存できる。ミシュランレストランで使われる実績があり、挽き立てスパイスの香りは豊か。少々手間がかかるが、アトラクション的な楽しみもある。
●製品仕様
・価格:6600円
・サイズ:φ7×H8cm
・重量:600g