120年で最も革新的な技術を搭載するオーダーメイドの芸術作品
リリックの量産をスタートし、往年の名車のEVコンバージョンも思案中のキャデラックは、先ごろ次世代のフラッグシップモデル「セレスティック(CELESTIQ)」の市販バージョンを公開した。
セレスティックのアーキテクチャーは、当然のごとくリリックで初採用されたアルティウムだ。セレスティックのそれは、前後にそれぞれモーターを備えた4WDレイアウトで、最高出力はトータル600馬力、最大トルクは約868Nmを発生する。ちなみに搭載するバッテリーの容量は111kWhで、フル充電状態なら最長300マイル(約480km)の走行が可能とされる。
セレスティックは水平に搭載したアルティウムのバッテリーセルを活かし、長く、低く、スリムなプロポーションを実現している。加えて、リアエンドへ向かってなだらかな弧を描くルーフラインが印象的で、セダンでありながらクーペを想起させる美しさを醸し出す。
「そのエクステリアデザインは、V型16気筒エンジンを搭載した1933年誕生の『エアロダイナミック・クーペ』や、1957年に登場した『エルドラド・ブロアム』など、黄金時代のキャデラックのデザインを現代的視点から再構築したものだといいます。ショーカーそのままのモダンなルックスは、アメリカンラグジュアリーが新たな次元へ到達したことを実感させます」(島下さん)
セレスティックのキャビンはエクステリア同様、未来的な空間に仕上がっている。ドライバーズシートからパッセンジャーシートまで、乗員の目の前には55インチものLEDインタラクティブディスプレイをレイアウトしており、映像コンテンツを最大限に楽しめるよう配慮している。加えて、可変透過型のスマートガラスルーフ、“ウルトラクルーズ”と呼ばれる次世代型ハンズフリードライバー支援技術など、革新のテクノロジーを多数、搭載する点にも注目だ。
そのセレスティックで見逃せないのは、「1台ごとにオーナーからのパーソナルオーダーを受けつけ、ハンドメイドされること」と島下さん。
「当然、この世に同じクルマはふたつとありません。オーナーはキャデラックのデザイナーたちとダイレクトに話をし、好みに合わせてかつてないレベルのパーソナライゼーションを施しながら、自分だけの1台をつくり上げることができるのです」(島下さん)
セレスティックは2022年に誕生120周年を迎えたキャデラックの、次の120年へ向けての第1歩であり、これまでキャデラックが採用してきた中で最も高度かつ革新的な技術を搭載する、完全オーダーメイドの芸術作品ともいうべき存在だ。
来たるEV全盛時代の到来へ向け、単にEVのラインナップや生産台数を増やすだけでなく、これまでエンジン車が提供してきたドライビングの楽しさやヘリテージの継承、さらに次の120年にまで目を向けるキャデラック。彼らの未来に向けたビジョンは壮大であり、EV時代もクルマにワクワクできるような革新的な戦略を描いている。
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