トヨタ新型「プリウス」ついに世界初公開! 初代発売から四半世紀 その5代にわたる壮大な歴史とは
初代から25年 フルモデルチェンジで登場した5代目新型プリウス
2022年11月16日にトヨタ「プリウス」がフルモデルチェンジ、5代目となる新型に生まれ変わりました。
シリーズパラレルハイブリッド車(HEV)は今冬、プラグインハイブリッド車(PHEV)は2023年春頃に発売を予定ということで、車両価格など詳細なスペックについては発表されていませんが、デザインも新たに「Hybrid Reborn」というコンセプトのもと開発されました。
プリウスは誕生から25年間、車名が意味する「先駆け」の言葉どおりに新世代のエコカーとしてハイブリッド車の普及を牽引続けてきました。
これまでのプリウスのグローバル累計販売台数は約505万台、2022年3月時点で削減されたCO2量は約8200万トン以上に達するとされています。
そんなプリウスの歴史をもう一度紐解きます。
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世紀末まであと3年という1997年に、「21世紀に間に合いました」をキャッチフレーズに誕生したのが、初代「プリウス」です。
その内容は、とにかく画期的でした。
エンジンとモーターという2つの動力を使うハイブリッドカーの本格量産乗用車として世界初。しかも、パワートレインだけでなく、室内空間を最大限にする新世代パッケージングによるスタイルも独特。デジタルメーターを運転席前ではなく、インパネ中央に配置したのも驚かされました。ただし、初代「プリウス」の強みである省燃費=環境対策という側面に関する世間一般の興味度は、まだまだ低く、そういう意味で初代「プリウス」は、先に行きすぎていたとも言えます。
そのため話題にはなるものの、その必要性がいまひとつ実感されなかったようで、販売面では大成功となることはありませんでした。
第2世代の「プリウス」の登場は2003年。
エンジンとモーターを組み合わせるハイブリッドシステムは第2世代のTHSⅡに進化します。
燃費性能は初代の28.0km/L(10・15モード)から、さらに高まり、世界最高レベルとなる35.5㎞/L(10・15モード)に。電子制御ブレーキとパワーステアリング、駆動力制御を総合制御する世界初のステアリング協調車両安定性制御システムを採用するなどメカニズムもしっかりと進化しました。
また、横から見たときにクルマ全体が三角形に見える新しいフォルム“トライアングル・シルエット”を採用するなど、エクステリアを大きく洗練させたのも特徴でしょう。
そして、さらに大きく変わったのが、世間の環境意識でした。
ハリウッドのセレブたちが「プリウス」に乗ってアカデミー賞の表彰式に登場したのです。世界最高の燃費性能である「プリウス」に乗ることは格好良い! と見られるようになったのです。
そんな2代目の「プリウス」は日本だけでなく、アメリカや欧州、中国でも販売されるようになり、2006年に累計販売台数が50万台を突破。そして、わずか2年後となる2008年には累計販売台数が100万台を突破します。初代のデビューから10年ほどで「プリウス」は世界的な成功を収めることができたのです。
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