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生産終了から7年 いまでも人気の絶版“原付モンキー”を米国で発見 38年前の“日本にない特別なホンダ・モンキー”とは

半世紀以上の歴史を持つホンダ「モンキー」とは

 ホンダ「モンキー」は、49ccのエンジンを積んだ原動機付自転車(原付一種)です。

 初代「モンキーCZ100」が登場したのは1961年。東京都日野市にかつてあったホンダ出資のレジャー施設「多摩テック」内で遊べる乗り物としてデビューしました。

米国オークションに登場した1986年製の限定車、ホンダ「モンキー Z50RDクリスマススペシャル」
米国オークションに登場した1986年製の限定車、ホンダ「モンキー Z50RDクリスマススペシャル」

 1962年には欧州のモーターショーに出品され高評価で海外にも広く知られることになりました。1963年には輸出仕様車も制作されます。

 市販車として国内発売されたのは1967年。「モンキーZ50M」というモデル名で登場しました。

 このモンキーは50ccの単気筒50ccエンジンに3速のギアが組み合わされていました。市販車としての初代はこの型となります。1969年のモデルではホイールが8インチとなり、このパッケージが最終型まで踏襲されることになります。

 ちなみに1987年には「モンキーR」、1991年には「モンキーバハ」というバリエーションモデルが発売されました。

 Rはレーサーを彷彿とさせるツインチューブフレームとセパレートハンドルを装備したモデル。バハはオフロードの「XLRバハ」を意識したオフロード風のモデルで、丸目2灯のヘッドライトが特徴的。どちらもいまだに人気の高い名車となっています。

 モンキーは、小さく車体構成が簡素であることからカスタムベースとしても人気モデルになりました。

 ハンドル、シート、マフラーといった定番のカスタムパーツはもちろん、エンジンの排気量アップキット、シリンダーヘッドのDOHC化キット、5速ギアのキットといったチューニングパーツもサードパーティから数多く登場しました。

 そのため、モンキーをまるで別の車種のように作り変えることが可能です。まさに大人のオモチャとして人気を集めていました。

 そんなモンキーは2017年に生産終了となりました。しかしその後も人気は衰えず、逆に希少価値の高いモデルとして、高値で取引されているようです。

 最終型のおもなスペックは、全長1365×全幅600×全高895で車重69kg。空冷4ストロークの単気筒OHCエンジンは、最高出力2.5kW(3.4ps)/8500rpm、最大トルク3.4Nm/5000rpm。4速MTとなっています。

 今回出品されたモデルは、1986年にアメリカ限定発売された「Z50RDクリスマススペシャル」というモデルです。

 1年間のみ生産されたもので、この個体はカリフォルニア州ロサンゼルスのピーターセン自動車博物館が所有していたものとのこと。

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