「えっ…、受け付けがロボット!?」 恐竜、忍者、新幹線となんでもありな「変なホテル」はなぜ作られた?
●今後も「変」わり続けるホテル
エンタメ性の高さが人気を博している変なホテルですが、運営にあたってこだわっているポイントなどはあるのでしょうか。
これについて、HISの担当者は次のように話しました。
「変なホテルの『変』は、変わる、進化し続けるという意味合いがあります。
たとえば、当初はロボットを置いていましたが、現在では映像技術を使っています。
ロボットは一度設置してしまうと、退かす以外に変更の方法がありませんが、映像コンピュターで制御していますので、キャラクターを変えたりと内容を更新することができます。
たとえば、チェックインの時は恐竜の映像、チェックアウトの時は忍者の映像を流すなど、お客様に何度も楽しんでいただけるような工夫をしております」
変なホテルは、「変わり続けることを約束するホテル」として、常に進化を続けています。

そのひとつとして、ロボットから映像技術への転換があったようです。
そんな変化を大切にしている変なホテルですが、実際に宿泊利用したユーザーからはどのような反響があったのでしょうか。
前出の担当者は次のように話します。
「導入当初はやはり珍しがられていましたね。特に外国のお客様なんかはずっとフロントで撮影をしていたりしました。
それと、当ホテルでは恐竜のロボットが有名なのですが、映画に出てくる恐竜のように、肌感がリアルに作られているんです。目つきが鋭かったりなどもしていて。
それを見て、小さいお子さんが泣き出してしまったりもしていました。
いずれにせよ、「面白いホテル」というように、好意的な印象を抱いていただいております」
ロボットがホテルフロントにいるというのはやはり珍しいため、面白がる人が多いようです。
また、出張で宿泊するビジネスマンの人たちの利用もあるようですが、なかにはフロントで人と会話をするのが苦手だという人もいます。
そのような人たちにとって、「人と触れ合わずにチェックインできるのは気が楽だ」という声もあるようでした。
そんな変なホテルですが、現在はロボットを設置せずに、チェックインの効率上昇を重視する動きがあるようです。
これについて、HISの担当者は次のように説明しました。
「名古屋にオープンしたホテルでは、ロボットや映像技術は採用せず、タッチパネルで最短10秒でチェックインできる取り組みを行っています。
こうした取り組みの理由にはコロナの影響もありますが、チェックインにお客様を長く並ばせることはあまりよくないのでは、という考えがありました」
チェックインの簡素化に注力したフロント作りを進めており、今後新たにホテルを展開する場合は、最短10秒でチェックインできるシステムのものを導入していく予定とのことでした。
また、今後の展開としては、コンセプトルームを増やしていきたいという意向もあるようです。
変なホテルでは、様々な世界観をイメージしたコンセプトルームを期間限定で展開しています。他社とコラボした部屋などもあり、その種類はホテルによっても様々。最近では、新幹線コラボルームが販売されているところがあります。
こうしたコンセプトルームは、まさにお客様に宿泊を楽しんでもらいたいという想いから、企画されているとのことです。
※ ※ ※
フロントにロボットが設置しているという一件風変わりな「変なホテル」ですが、その背景にはお客様に快適に楽しく宿泊してもらいたいという想いと、費用の削減といった2つの側面がありました。
さらに、オープン当初の2016年には「フロントでロボットが働く初のホテル」として、ギネス世界記録に認定されています。
今後も「変なホテル」は、時代とユーザーのニーズに合わせて進化をし続けていくホテルとして注目すると面白いかもしれません。
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