なぜスマートウォッチ業界でも「ガーミン」は別格!? 独自に「GPSウォッチ」と呼ぶ理由は? アメリカ本社を訪ねてわかったこと【Behind the Product #13】
●ガーミンはGPS技術のパイオニア
今年創立35周年を迎えたガーミン。同社はそもそもGPS技術を活用する製品を作るための会社として1989年に誕生した。
社名の「Garmin」は、ふたりの創業者ゲリー・バレル(Gary Burrell)と高民環(Min H. Kao、ミン・H・カオ)の名前を組み合わせたもの。しかもふたりとも、このシステムの開発に関与した技術者であった。
なかでも現会長の高民環は、「NAVSTAR(ナブスター)」と呼ばれていた最初のGPSシステムの開発を直接担当した人物である。

ガーミンはこのGPSシステムを活用して私たちの生活を安全&快適に、さらに豊かにするさまざまな製品を作ってきた。
自転車好きの方なら、ガーミンのサイクルコンピュータをご存じだろうし、釣り好きやボート免許をお持ちの方なら、ガーミンがチャートプロッター(海図をデジタル表示し、GPS技術で船の位置や航路をリアルタイムで表示する装置、つまり海のナビゲーション機器)や魚群探知機を作っていることも知っているかもしれない。
さらに、一般の人々にはまり知られてはいないが、ガーミンは自家用の小型飛行機のアビオニクス(航空計器)を開発・製造して、この分野に続々と「革命」を起こしている。
総合的なプレゼンテーションの後の開発部門の取材で、いちばん印象的だったのは、このアビオニクス関連の製品をプレゼンテーションする、フライトシミュレーターのある部屋だった。
ここではガーミンが開発製造したさまざまな航空計器がフライトシミュレーターを使って体験できる。
航空業界でガーミンの名を不動のものにした画期的な製品ひとつが、ガーミンがHondaJet(ホンダジェット)のためにホンダエアクラフトカンパニーと共同で開発し、同機に採用されている次世代のオール グラス アビオニクス(コックピット計器)の「Garmin G3000」だ。
3台の14インチ高解像度ディスプレイと2台のタッチスクリーンコントローラが装備されていて、パイロットが必要とする全情報の表示と操作が行える。
ガーミンのスマートウォッチの背後には、世界最先端のこんな先進技術がある。
●圧倒的な性能と多彩な製品群
さらにスマートウォッチの開発現場を見せてもらって驚いたのは、性能テストを行う機器に、時計業界で見慣れた定番のテスト機器がほぼひとつもなく、すべて独自に開発したものだったこと。
独自技術にこだわる企業らしく、自分たちの使う機器は可能な限り、すべて作ってしまうという文化が貫かれているのだろう。
そんなガーミンが作るスマートウォッチの他社にはない魅力は、GPS技術による高精度のトラッキングやナビゲーションに代表される多彩な機能と、多彩なモデルの選択肢だ。
ガーミンは、スマートウォッチの機能(=魅力)を
1.自分の身体の状態をとことん知ることができる
2.運動を楽しめる
3.生活が便利になる
の3つにまとめている。そして、この原稿を書いている2024年7月末の時点で「すべてのスマートウォッチ」というページで「おすすめモデル比較」で紹介されている製品カテゴリーとモデル名は以下の5つだ。
1.フラッグシップ/「fenix 7 Pro」「epix Pro」
2.ヘルス&ウェルネス/「Venu 3」
3.ランニング/「Forerunner 265」
4.アウトドア/「Instinct 2」
5.ゴルフ/「Approach S70」
1はあらゆる用途をカバーする、あらゆる機能を網羅した万能モデル、2は主に女性を意識したヘルスケア&フィットネス用途にフォーカスした、デザインもサイズも小ぶりなもの。
4はミルスペックに対応したヘビーデューティー仕様。また3と5はモデル名からもわかるように、それぞれランナーとゴルファーに向けたモデルという位置付け。
だが1はもちろん、3と5のような専用に思えるモデルでもその機能をチェックしてみると1,2,3の機能が驚くほど充実している、つまり多彩な機能が使えるのだ。
●ロングバッテリーで操作もタッチ式に!
またガーミンのスマートウォッチの使いやすさを語る上で絶対に見逃せないのがロングバッテリー、つまり「バッテリーの持ち」が長く、一部の高機能スマートウォッチのように毎日充電したりする必要がないこと。
加えて、かつてはボタン式がメインだった操作系が、2022年からタッチ式での操作が基本になったことも、今のガーミンのスマートウォッチの使いやすさを語る上で見逃せない進化のひとつ。
ボタン式のみの操作は、ハードな使い方をするアスリートには最適だが、使い安さという意味ではひとつのハードルだった。
だがタッチ式の採用で、どんな人にも親しみやすく分かりやすいスマートウォッチになった。
かつてこのボタン式の操作系になじめなかった人にとって、これは大きなニュース。その使いやすさをぜひ店頭で体験してほしい。
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