VAGUE(ヴァーグ)

崎陽軒だけじゃない!? 50軒すべて巡りたい、栃木の新名物「かぬまシウマイ」を食べ歩いてわかったシウマイ天国の魅力とは

●宇都宮が餃子なら鹿沼はシウマイでいくぞ

「これのどこがシウマイなんだろう」

 それが、東京から約100㎞、関東平野の北端にある栃木県はJR鹿沼駅前の「シウマイ像」を観た第一印象です。

 栃木といえば、世界遺産の日光・東照宮や中禅寺湖、宇都宮の餃子など魅力的な旅の目的地に恵まれたエリア。なかでも鹿沼は2023年には特別列車のスペーシアXが開業し、2024年にはスノーピークが関東で初の直営キャンプ場をオープンするなど、より注目が集まっています。

創業大正14(1925)年の「安喜亭本店」の「シュウマイ」(420円)と「シュウマイスープ」(470円、どちらも消費税込み)は必ず食べたい逸品です
創業大正14(1925)年の「安喜亭本店」の「シュウマイ」(420円)と「シュウマイスープ」(470円、どちらも消費税込み)は必ず食べたい逸品です

 シウマイ像は、「市の観光の名物をつくろう」と考えた鹿沼市が、鹿沼の名産の深岩石を使い2021年に作ったもの。「鹿沼」と「シウマイ」、そして「彫刻」の3つを“握る”というのがそのテーマなのだとか。

 この像をアイコンに鹿沼市が地域ブランドとして取り組んでいるのが、今回VAGUE食べ歩き部が体験する「かぬまシウマイ」です。

 鹿沼が街興しにシウマイを選んだ理由は、シウマイの代名詞とも言える「崎陽軒」の初代社長の野並茂吉氏が鹿沼市の北西部にある加園地区の出身だからなのだそう。

JR鹿沼駅前ロータリーにある「シウマイ像」は、東京藝術大学の石井琢郎氏をテクニカルアドバイザーに迎え2021年に完成。シウマイをぱくつきながら芸術に思いを巡らせるのもよいものです
JR鹿沼駅前ロータリーにある「シウマイ像」は、東京藝術大学の石井琢郎氏をテクニカルアドバイザーに迎え2021年に完成。シウマイをぱくつきながら芸術に思いを巡らせるのもよいものです

 幼いころに故郷を離れ様々な職をへて横浜にたどり着いた野並氏。彼が考え出した冷めても美味しい「シウマイ」が横浜の名物になったのはご存知の通り。

 野並氏は横浜での成功後も鹿沼と縁を持ち続け、そんな故郷への思いを鹿沼でも受け継ごうと、「シウマイの街 鹿沼」を目指すことになりました。

●蒸しも揚げも両方食べたい「笑福シウマイ」

シウマイ像の向かい側にあるお店から、さっそく食べ歩きをスタートしましょう。

「笑福(えふ)シウマイ」はテイクアウトのみの小さなお店ですが、蒸したてのシウマイを求め次から次へと客が絶えません。

蒸したてシウマイのテイクアウト専門店の「笑福(えふ)シウマイ」
蒸したてシウマイのテイクアウト専門店の「笑福(えふ)シウマイ」

 ここで外せないのが「特製豚シウマイ」。豚の赤身肉と具のタマネギともに国産にこだわり、独自の調味料を合わせて練り上げ一つひとつ手づくりされたもの。

 こだわりの特製豚シウマイを唐揚げにした「揚げシウマイ」も魅力的。そんな心を見透かし「食べ歩きしてください」と言わんばかりに蒸しと揚げが3つずつ入った「あいもりシウマイ」(825円、消費税込み)をチョイスしました。

 1個40グラムはあろうかという大ぶりな蒸しシウマイは肉肉しく、揚げシウマイも味が凝縮されており大満足。シウマイ像を眺めながらぱくつく鹿沼シウマイの味わいは絶品でした。

●100年の歴史を刻む名店がまさかの品切れ

 鹿沼駅前から、江戸時代には日光東照宮へ向かう脇街道の「日光例幣使街道」を通って向かったのは「安喜亭本店」。

“例幣使”ってなんだろうと調べると、東照宮に葬られた徳川家康への捧げ物を届ける使節のことで、彼らが江戸から5日かけて歩いた街道は諸大名も参拝に利用するなど、周囲はたいへん栄えたとのこと。

 というわけで安喜亭本店は、そんな往時を忍ばせる旧日光例幣使街道、現在の国道121号沿いにありました。大正14年創業と、来年100周年を迎える老舗のラーメン店とのことで、鹿沼エリアでもっとも古くからシウマイを提供しているのだそうです。

「食事時は大混雑」という情報を掴んでいたので昼時を外して店を訪れた取材班でしたが、入口には非情の「本日終了」の張り紙が。

 膝から崩れ落ちつつも目があった店員さんの「シュウマイならできますよ」の一言に歓喜。鹿沼のソウルフードとまで言われる、「豚そば」というラーメンが名物だそうですが、それは次回の宿題です。

 メニューをチェックする取材班がザワついた「シュウマイスープ」と、定番であろう「シュウマイ」をオーダー。

シウマイ好きなら一度は味わいたい、安喜亭本店の「シュウマイスープ」
シウマイ好きなら一度は味わいたい、安喜亭本店の「シュウマイスープ」

 「たぶんこうだろうな」という見立て通り、ラーメンのスープのなかに4個のシウマイがダイレクトに入った「シュウマイスープ」ですが、その味わいは想像以上。

 スープは魚系のダシ感が優しい醤油味。素っ気なさのギリギリを攻めたシンプルさが、主役のシュウマイを引き立てます。これはかなりいいものでした。

 そして本命の「シュウマイ」は大ぶりな四つのシウマイに練り辛子が添えられた安定のビジュアル。豚ひき肉とつなぎの歯ごたえが絶妙で、たっぷりのタマネギが上品な甘みで追いかけてきます。

「毎日でも食べたくなる」そんなシンプルさが老舗として愛される理由なのでしょう。メニューにはこれまた直球な「シュウマイライス」もあったので、次回は必ず挑戦しようと店を後にしました。

●スイーツも「シウマイ」。しかも駅で買えます

 「笑福(えふ)シウマイ」と「安喜亭本店」で早くもお腹いっぱいの取材陣。「甘いものは別腹だよね」と、東武日光線の新鹿沼駅で買えるという、名物スイーツの「シューうまい」を探します。

「シューうまい」は下沢地区にある和洋菓子店「創菓工房Matsuya」が手がけたもので、新鹿沼駅では自動販売機で販売されていました。

 恐る恐るポチって出てきたのは、シウマイのひき肉部分をマロングラッセで、皮の部分を和菓子の求肥(ぎゅうひ)で表現したシウマイそっくりなシュークリーム。

 グリーンピースの代りにカボチャの種で緑を添えるという念の入れようで、食べ歩きで疲れた体に上品な甘みが染み渡ります。

●電車でもクルマでも楽しめるかぬまシウマイ

「かぬまシウマイ」に加盟しているのは現在70の団体。うち飲食店は約50軒。多くはJR鹿沼駅、浅草からスペーシアXなら「約84分で到着する新鹿沼駅のまわりにあります。

 東北道の鹿沼ICからも近いため、クルマでのドライブではもちろん、鉄道を使った日帰りの食べ歩き旅を楽しむのにぴったりなエリアなのでした。

Gallery 【画像】何軒いけそう? 鹿沼で体験した本当に美味しい“シウマイ”を画像で見る(17枚)
「2段あたため」レンジがすごすぎるっ!? 最新レンジを徹底紹介

VAGUEからのオススメ

ブローバが腕時計の常識を曲げてから10年…「CURV(カーブ)」10周年モデルが証明した小径化による究極のフィット感とクリエイション【PR】

ブローバが腕時計の常識を曲げてから10年…「CURV(カーブ)」10周年モデルが証明した小径化による究極のフィット感とクリエイション【PR】

RECOMMEND