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高市早苗氏が装着で話題の高級時計メゾン「ブレゲ」ってどんなブランド? 政治家がまとう「知性と覚悟」とは

トゥールビヨンの生みの親、ブレゲが象徴する“知のラグジュアリー”

 政治の舞台では、腕時計という小さなアクセサリーが思わぬ注目を集めることがあります。最近、自民党の総裁に選出された高市早苗氏が着用していたとされる「ブレゲ(Breguet)」も、そのひとつです。

「なぜこの時計なのか」

 その選択には、政治家としての信念や価値観が垣間見えるように思えます。高市氏が着けていたのは「ブレゲ クラシック 8067」というモデルだと言われています。

 市場価格では280万円前後となり、かなりのハイエンドモデルであることがわかります。ただし、公式発表ではないため、あくまで“噂レベル”として扱うのが妥当でしょう。

こちらはトゥールビヨンを搭載した新作「クラシック トゥールビヨン シデラル 7255」
こちらはトゥールビヨンを搭載した新作「クラシック トゥールビヨン シデラル 7255」

 そもそもブレゲは、1775年にパリでアブラハム=ルイ・ブレゲによって創業された老舗ブランドです。

 時計史において多くの革新をもたらしたブランドで、「トゥールビヨン」や「ペルペチュエル(自動巻きの原型)」といった機構を発明したことでも知られています。

 また、コインエッジのケースやギョーシェ彫りの文字盤、青焼きのブレゲ針、アラビア数字のインデックスなど、独自の意匠は現在もブレゲの象徴となっています。現在はスウォッチ・グループ傘下に属し、スイス高級時計の中でもとくにクラシカルで知的なポジションを確立しています。

 では、なぜ高市氏はブレゲを選んだのでしょうか。

 まず考えられるのは、「品格と歴史性」を演出する意図です。創業から200年以上の歴史を持ち、王侯貴族や科学者、作曲家などに愛されてきたブレゲは、まさに“格”を体現するブランドです。

 ナポレオンやマリー・アントワネットが愛用したことでも知られ、そうした背景をまとうことで、政治家としての「知性と伝統への敬意」を示すことができます。

 また、ブレゲの時計は決して派手ではありません。繊細でクラシックな意匠が多く、静かに品格を語るデザインが特徴です。政治家にとって、過度な主張は避けながらも“確かな美意識”を表現できる点で、ブレゲは非常に理想的な選択だといえるでしょう。

 特に政治家としての存在感を保ちながら、上品さと知性を演出するにはぴったりの一本です。

 一方で、こうした高級時計を身につけることは、ある種のリスクも伴います。価格が注目され、「庶民感覚とのズレ」などの批判を受ける可能性もあるからです。しかし、高市氏の選んだブレゲは、金額のためではなく“意味のある美”を選んだ結果だと見ることもできます。

 ギョーシェ彫りの文字盤や職人の手仕事が宿る仕上げは、単なる装飾ではなく「細部へのこだわり」を象徴しています。それは、政治家として“本質を見極める目”を持つというメッセージにもつながるのではないでしょうか。

 時計は、時を示す道具であると同時に、その人の哲学を映す鏡です。高市早苗氏のブレゲは、派手さではなく静かな強さを感じさせる一本。彼女の“信念の可視化”として、これ以上ない選択だと言えるでしょう。

Gallery 【画像】ブレゲ新作とその歴史を画像で見る(7枚)
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