“来客の7割が注文する”人気メニューは? もうすぐ創業100年を迎える「つばめグリル 銀座本店」の魅力とは【何度でも行きたい町洋食#21】
店名の由来は昔の超特急「燕」から。100年近く続く銀座の洋食店
家族で銀座にお出かけした際、楽しみだったレストランの一つが「つばめグリル」。ホイルで包まれたハンバーグを開封するのにワクワクした思い出がある、昭和生まれ・東京近郊育ちの人は多いのではないでしょうか。
「当店は1930(昭和5)年創業、初代は、時代を先取りするのが好きな、とても好奇心旺盛な方だったと伺っています。戦前より色々な商売にチャレンジし、その中のうちの一つ、洋食のお店が現在まで続いています」と話すのは執行役員の清水さん。
店名の「つばめ」の由来を聞くと、
「当時、特急の『燕』が開通することになり、新橋の駅に停車してもらおうと、新橋の街の皆さんと一緒になって活動したのですが、最終的に新橋は停車駅にならなかったんです。ただ、その新橋の皆さんと頑張った活動を形に残そう、という気持ちで、屋号に「つばめ」という名前を付けたのが始まりです」

調べてみると、1930年に東京〜神戸間で運転を開始した「燕」の停車駅は東京、横浜、国府津、名古屋、京都など。当時は東京〜神戸間を9時間で結ぶ超特急と呼ばれていたそうです。
そして、つばめグリルの本店も創業時は新橋寄りの場所にあったのですが、戦後、銀座1丁目の中央通り沿いで長く営み、2025年に、現在の場所にあらためて本店がオープンしました。
創業からもうすぐ100年になる銀座の老舗レストラン、「つばめグリル」で味わいたい3品を紹介します。
つばめグリルといえばこれ!「つばめ風ハンブルグステーキ」
「1970年代、当時の総料理長が、西新宿にある高層ビルのオープンレセプションに行ったんです。その時に大きな包み焼き料理を見て、そこから着想を得たものですね。
当時人気のメニューであったハンバーグとビーフシチューを組み合わせたもので、発売して3ヶ月くらいでヒット商品になったんですよ。
今でもお客様の7割は『つばめ風ハンブルグステーキ』を注文されます」

まさにつばめグリルの顔と言える料理。50年以上人気の、ロングセラーヒット料理だと思うとすごい!
「一番のこだわりは店内でお肉を挽いているところですね。塊肉を挽いてミンチにし、その都度タネを作り、なくなったらまた挽いて仕込みをする。手間のかかることをあえてやっているので、その大変さがおいしさにつながっているんですよ」

つばめグリルだけで14店、つばめKITCHEN2店、GRILL 1930つばめグリル2店など、店舗数が多いため、セントラルキッチンなどで成形したものが運ばれているのかと思ったら、各店でひき肉を作るところからやっているというのに驚きです。
メニューに書かれていた”挽きたて合せたて焼きたて”のキャッチコピーに納得。
ちなみに、本店では和風ハンブルグステーキセット2310円やジャーマンハンブルグステーキセット2430円、本店限定のハンブルグステーキ&海老フライセット3740円などもあります。
これも”カットする”楽しみがあるアラカルト「トマトのファルシーサラダ」
ハンブルグステーキ同様、つばめグリルに昔からあるサイドメニューがトマトのファルシーサラダ。
「『メインの料理が出てくるまでにお時間があるので、なにかお出しできないか』、ということを考える中で生まれたメニューですね。ファルシーは『詰め物』という意味で、メイン料理が来る前の前菜的なものです。トマトにかかっているのは、つばめグリルオリジナルのサウザンタイプのドレッシング、トマトのファルシーサラダ専用のドレッシングです」

トマトを半分にカットすると、中から“サラダ”が出てきます。カットをするのが楽しみなサラダに、ホイルを開けると出てくるハンバーグ。どちらもつばめグリルらしさを感じるメニューです。
赤身の肉の旨みを実感!「つばめ特製ダレの和牛あか牛 ステーキ丼 上」
「熊本の『あか牛』は1ヶ月に50頭程度しか出荷しない貴重な牛の肉で、赤身が美味しいのが特徴なんですよ」
「あか牛」は、和牛の中でも肉質において赤身が多く、適度な脂肪分も含んでいるため、旨みと柔らかさ、ヘルシーさを兼ね備えた肉とのこと。もちろんこのステーキ丼にも、トマトのファルシーサラダがついています。
あか肉だけではなく、プチトマトの赤、シシトウやレタスの緑、ネギの白などで彩りもいい丼です。ちなみにお米は?
「お米は長野県・栄村大久保地区の『コシヒカリ』です。仕入れ状況によって変わることもありますが、基本は栄村のコシヒカリなんですよ」
実は長野県栄村のお米は、県のふるさと納税返礼品にもなっているほど人気のあるお米。
ちなみにパンは、銀座木村屋のフランスパン。銀座の老舗同士だから? お肉はもちろんですが、ごはんにもパンにもこだわり満載です。

「実はソーセージも手作りなので、ぜひ食べてほしいですね。本店以外のつばめグリル、つばめKITCHENでオーダーできます」と清水さん。それは上野や品川に行った際に食べに行かなくては!
「銀座は土地柄、お買い物帰りやお出かけの際に立ち寄っていただくお客様が多く、最近では外国人観光客の方も食べにきていただいています。これからも、昔からのお客様に、また銀座に本店ができてよかった、また記念日に利用しよう、と思っていただけると嬉しいですね」
ちなみに店の窓際には、昔から店で展示されていた、木彫りのコックさんのオブジェが飾られています。これを見て、懐かしいと思う人も多いかもしれません。
今では都内をはじめ神奈川県の至る所に支店ができ、昔より気軽に食べられるようになった「つばめグリル」。
それでも、銀座にあるつばめグリルで食べるハンブルグステーキはやはり特別。プランタンのアンジェリーナや、マキシム・ド・パリ、4丁目の銀座スエヒロなど、昔からあった店が次々と無くなっている今、復活してくれたつばめグリルには、これからもまた通いたいと思います。
つばめグリル 銀座本店
住:東京都中央区銀座1-2-1 紺屋ビル
TEL:050-1722-4460
営:11:30〜15:00(LO14:00)、17:00〜22:00(LO21:00)
休:月曜
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