文豪たちにも愛された「120年前から人気のカレー」って!? 都心の公園内にある唯一無二のレストランの味とは【何度でも行きたい町洋食#26】
1903年、日本初の洋式公園「日比谷公園」開園と同時にオープン
「日比谷松本楼は1903年、日比谷公園のコンセプトである「『3つの洋(洋花、洋食、洋楽)』のうちのひとつとして、開園にあわせて創業しました」と話すのは営業の寺内さん。
洋花は西洋式庭園、洋楽は日比谷公会堂や日比谷公園大音楽堂、そして洋食が松本楼、ということなんですね。公園の開園と一緒だったとは驚きです。
「建物は当時流行していた『マンサード屋根』の3階建て。おしゃれな店として評判を呼び、ハイカラ好きなモボやモガのあいだでは『松本楼でカレーを食べてコーヒーを飲む』ことが大流行したんですよ」
当時は最先端デートスポットだったんですね。それまで見たことのない、西洋のお花を見たり西洋の音楽を聴いたりしてからの、カレーとコーヒー。楽しそうです。

「最初の建物は関東大震災で、そして二代目の建物は1971(昭和46)年に、学生運動の過激派集団が放火し焼失したので、現在の建物は3代目になります」
2度目の焼失の際、全国から励ましの言葉が集まったことから、店から感謝の気持ちとして、毎年9月25日に「カレーチャリティー」を開催するようになったとのこと。以前は「10円カレー」と呼ばれていましたが、
「今は創業の年以上の金額でお願いしています」1903年だから、今年は123円以上で、ということですね。チャリティーの収益は、ユニセフやきずな育英基金などに届けているそうです。
高村光太郎の「智恵子抄」や、夏目漱石の「野分」などの作品にも登場する、日比谷松本楼のおすすめ料理を紹介します。
120年前からずっと看板メニュー「ハイカラビーフカレー」
「小麦粉、ラード、カレー粉で作る昔ながらのカレーですね。4日間かけて作り上げ、親しみのある味に仕上げています。コクがしっかりしているんですよ」
具は肉と玉ねぎ、他の野菜は溶け込んでいて形は残っていません。いざ食べてみると、とろみがしっかりしている力強いカレーで、辛さもしっかりある。まったりとした旨みを感じます。

店内を見渡すと、近くの会社員らしきスーツ姿の人たちがみんなでカレーを食べている。開業以来ずっと人気メニューなのがわかります。
松本楼のハイカラ料理は他にも、「ハイカラハヤシライス」1550円や、「ハヤシ&ビーフカレー」1650円などが。また、カレーは平日限定で野菜たっぷりの「彩り野菜カレー」1980円もあります。
ソースやおかずが選べるのが嬉しい「松本楼の選べるビッグプレート」
「オムレツライスはソース3種から、プレートのメインディッシュもハンバーグ・クリーミィカニコロッケ・海老フライから選べる人気のメニューですね。オムレツライスは玉子が半熟トロトロです」
オムレツライスのソースは、ハヤシソース、カレーソース、きのこのクリームソースからセレクトできます。
付け合わせは、ニンジンのグラッセやマッシュポテト、福神漬け、ブロッコリーなど。オムレツライスの黄色、ニンジンのオレンジ、ブロッコリーの緑、赤いソースなど彩りもきれいです。

「二人で来たお客様が、それぞれ違うソースと料理を選んで、シェアして楽しむ方もいらっしゃいますね」
一緒のメニューだけれど自分の好みにできて、2人で頼めば味の違いも楽しめるのはいいアイデア! シェアOKな友人や家族と食べるのがおすすめです。
自慢のデミグラスソースがたっぷり!「ハンバーグステーキ 森のレストラン風」
「洋食の伝統といえばデミグラスソース。当店は2週間かけて継ぎ足しで作っています。大きな寸胴で営業中はずっと煮込んで、旨みを高めているんですよ」

そのデミグラスソースがたっぷりかかったハンバーグ。付け合わせはニンジンのグラッセ、マッシュポテト、ブロッコリー、パプリカなどです。
ナイフでカットすると、みっちり、肉肉しさを感じるハンバーグ。濃厚なデミグラスソースをたっぷり絡めて味わうと、深みのあるおいしさがゴハンに合う! パンまたはライスは350円。コーンポタージュ750円も合わせて注文するのがおすすめです。
「都会の真ん中で緑を感じられるので、ゆったり過ごしてほしいですね。暖かくなるとテラス席から埋まっていくんですよ」
テラス席の前には大きなイチョウの木が。
「日比谷公園の中にある木で一番大きな木です。元々は日比谷交差点あたりにあったそうなんですが、公園設計者が「自分の首をかけてもこの木を公園内へ移植する」と言ったことから、『首かけイチョウ』、という名前がついたんです。
昭和46年に建物が全焼した際、この木も黒焦げになったんですが、翌年に新芽が出て復活しました。木の上の方にね、まだその時の焦げた後らしき黒いところが残っているんですよ」
今ではパワースポットとしても有名になっている巨木。推定は1590年生まれ、もしそうなら、江戸時代前から日比谷にいる木。すごい!

「日比谷公園は、開園130周年を迎える2033(令和15)年に向け、エリアごとに段階的に整備している最中です。残すところ、変わるところと色々ありますが、その変わりゆく景色と緑を楽しんでほしいですね」
ディナータイムには洋食はもちろん、アルコールと共に楽しめる、おつまみ系メニューも充実している日比谷松本楼。休日に、日比谷で映画や観劇を楽しんだ後や、都心のオフィスで働く友人と待ち合わせて、お酒とおつまみを楽しむのも良さそう。
食事の後は、公園をゆったり一周して、腹ごなしかつ園内の緑を満喫したいと思います。
日比谷松本楼 日比谷本店 グリル&ガーデンテラス
住:東京都千代田区日比谷公園1-2
tel : 03-3503-1451
営:11:00~20:00(L.O)、ランチ11:00〜14:00、ティータイム14:00〜17:00、ディナー17:00〜20:00
休:なし(年末年始)
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