えっ、“沖縄の離島便”が常に満席!? いったいなぜ? 地元住民も乗れずに困り果てたという「マイル修行僧」問題とは
なぜ人は「マイル修行」に夢中になってしまうのか
LSPが1500ポイントになると、JALグローバルクラブへの入会が可能となり、入会後は年間の搭乗実績に関係なく、空港ラウンジの利用、預け入れ手荷物の優遇といったサービスが永続的に受けられるようになるため、多くの修行僧はこの1500ポイントをひとつの目標として修行に励むことになります。
2026年1月から2月にかけて、沖縄の離島便が満席になってしまったという事態は、同路線が那覇を起点に「1日12搭乗できるルート」の途上であったこと、また2月はJALが「国内線搭乗でのLSP2倍キャンペーン」を行っていたことから、「1日12回の搭乗」によるFOPの回数稼ぎ、「1日120LSP」の獲得という、双方の修行にぴったりだったという背景によるものなのです。

一方、ANAでは搭乗ごとに貯まる「プレミアムポイント(PP)」の年間の合計により、翌年度のステイタスが決まります。そのステイタスは3万PPで「ブロンズ」、5万PPで「プラチナ」、10万ポイントで「ダイヤモンド」などとなっています。
このうちプラチナを獲得すると、以降の搭乗に関係なくステイタスが続く「スーパーフライヤーズカード(SFC)」への入会が可能となります。そのためANAの修行僧は「5万PPへの到達」がまず目標となります。
こちらも「羽田−那覇」で個人のANAでの旅行で一般的に使われる「ANA SUPER VALUE運賃」で到達するには、単純計算で17往復が必要です。またより上位のダイヤモンドを毎年目指す人がいるのは、JAL同様です。
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ではなぜ、修行によりJALではJGC、ANAではSFCを目指す人が多いのでしょうか。
それはやはり、空港ラウンジの利用と預け入れ手荷物の優遇が大きいのではないかと思われます。
JALのJGC、ANAのSFCで利用できる空港ラウンジ(サクララウンジ、ANAラウンジ)は、国内線ではアルコール無料、国際線ではアルコールに加え飲食も無料で、クレジットカードのゴールドカード保有者が利用できるラウンジ(カードラウンジ)より一段上の待遇が受けられます。

また海外では提携する航空会社のビジネスクラスラウンジの利用が可能となり、空港での乗り継ぎの時間もくつろいで、また一般エリアに比べより安全に過ごすことができます。
預け入れ手荷物の優遇も、ふつうの観光旅行なら、たいてい一般の無料枠で収まりますが、マリンスポーツやウインタースポーツを目的とした搭乗では無料枠を超え、数百円から数千円の超過手荷物料金がかかります。これが無料となるのは、非常に大きなメリットです。
なおこうした修行によるステイタス獲得は、かつては国際線と国内線の乗り継ぎなど、運賃制度の隙を突き安価にポイントを稼ぐ“抜け道”が用意されていましたが、インフルエンサーによるそうした手法の拡散もあり、年々難しくなっているというのが実情です。
ANAではまだ短期間の修行でSFC入会が可能ですが、これもいつまで続くかわかりません。将来的に航空会社の永続的なステイタスを得たいと思っている人は、できるだけ早めに動くことをお勧めします。
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