えっ、“沖縄の離島便”が常に満席!? いったいなぜ? 地元住民も乗れずに困り果てたという「マイル修行僧」問題とは
真の目的はマイルそのものではなく航空会社の「ステイタス」
2026年の1月から2月にかけて、「沖縄の離島への航空便が『マイル修行する人』で満席になり、住民が乗れなくて困っている」というニュースが話題になりました。
JAL(日本航空)やANA(全日空)など、多くのフルサービス航空会社(FSC)では、搭乗によって“マイル”が貯まり、一定数貯まったマイルは無料の特典航空券に交換できることをご存じの人も多いでしょう。
しかしなぜ、沖縄の離島便にマイル修行する人、いわゆる“マイル修行僧(以下、修行僧)”が集まったのでしょうか。

じつはこの修行僧の目的は、マイルそのものではありませんでした。
真の目的は、航空会社の「ステイタス」、つまり一般の利用客より一段上のサービスを享受できる資格だったのです。
ではそのステイタスとは、どんなものなのでしょう。JALとANA、双方のステイタスについて、その概要と取得方法をご案内しましょう。
JALのステイタスは2024年の制度改定以降、「FLY ON プログラム」と「Life Status プログラム」の2本建てとなっています。
FLY ON プログラムは、JALグループ便への搭乗の距離や運賃クラスを元にした「FLY ON ポイント(FOP)」の年間の合計、もしくは一定のFOPを獲得した上での年間搭乗回数により、翌年度のステイタスが決まる仕組みです。

FOPによるステイタスは、3万FOPで「クリスタル」、5万FOPで「サファイア」、8万FOPで「JGCプレミア(JALグローバルクラブ会員のみ対象)」、10万FOPで「ダイヤモンド」などとなっています。
ちなみに翌年度の空港ラウンジの利用が可能となるサファイアに必要な5万FOPは、JALでの個人旅行で一般的な「セイバー運賃」で「羽田−那覇」を15往復相当というハードルの高さです。
これに対し、搭乗回数によるステイタスは、30回でクリスタル、50回でサファイア、80回でJGCプレミア、120回でダイヤモンドの資格が得られます。ただこちらの「50回」を目指す場合も、ほぼ2週間に1往復飛行機に乗るわけですから、その達成は容易ではありません。
しかしながら、これらFLY ON プログラムによるステイタスは「1年限り」となっているため、最上級ラウンジの利用などが可能となるJGCプレミア、ダイヤモンドを目指して毎年修行する人は少なくありません。
Life Status プログラムは、JALグループ便への搭乗、JALカードなどJALグループのサービスの利用で貯まる「Life Status ポイント(LSP)」の積算により、ステイタスが決まる制度です。こちらは毎年ポイントを積み立てていくことが可能で、いったん獲得したステイタスは翌年になっても継続します。
LSPは国内線であれば、搭乗ごとに5ポイント、国際線であれば1000区間マイルごとに5ポイントが、JALカードの利用では利用による2000マイル積算ごとに5ポイントが加算され、そのLSPの合計でステイタスが決まります。
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