長く愛され続ける理由がある… “雰囲気が反則級”なだけじゃなく泉質もイイ 100年以上の歴史を持つ名湯を楽しめる「温泉宿」3選
最後は長野県・山田温泉に位置する名湯宿
●長野県「緑霞山宿 藤井荘」
最後は、長野県信州高山村の山田温泉に位置する「緑霞山宿 藤井荘(りょっかさんしゅく ふじいそう)」です。
山田温泉は、戦国時代の武将である福島正則が発見し、江戸時代中期の1798年に開湯したとされる200年以上の歴史を持つ名湯です。

藤井荘は、松代藩の財政改革を行った恩田木工の末裔が営む宿であり、森鴎外や与謝野晶子といった文人墨客にも愛されてきました。
眼下に松川渓谷を臨む断崖に位置し、全ての客室から渓谷の風景をパノラマ状に楽しむことができます。
温泉は「ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」で、江戸時代から続く源泉を「五万石風呂」と名付けられた大浴場で提供しています。
内湯には檜や御影石が使われており、3年に一度、木曾檜で葺き替えられるなど、木の香りを大切にした空間作りが行われています。
適応症としては、神経痛や五十肩、慢性消化器病、高血圧症などが挙げられ、浴後に体が軽くなるような特性を持っています。
食事は個室料亭などで提供され、地元高山村産の山の幸や野菜をオイルで揚げる名物「ぽんぽん鍋」など、地域の滋味を活かした料理が並びます。
また、客室は純和風の数寄屋造りで、2022年には露天風呂付きの特別室「藤」や「山桜」が誕生するなど、目的に合わせた部屋を選択することが可能となっています。
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今回取り上げた3つの宿は、いずれも100年を超える長い歴史を持ちながら、その時代に合わせた形で名湯を守り続けています。
このような温泉地は、単に浸かるだけの入浴体験を超えて、その土地の歴史や風土に目を向けることで、日本の温泉文化の奥深さをより深く理解できる場所といえそうです。
今後もこれらの宿が伝統を重んじながらも現代のニーズに応える工夫を続け、さらなる歴史を重ねていくことが期待されます。
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