「美しすぎるロールス」が2年かかって完成! シンガポールの富豪がオーダーしたビスポーク「ファントム」とは
クルマというよりアート作品を作るような作業とは
英国に拠点を置くアーティストでテキスタイルデザイナーのヘレン・エイミー・マレー氏、そして彼女を含む6人のチームは、デザインとアートワークにのべ200時間以上もの時を費やして、ファントムの「ギャラリー」のためにオーダーメイドの作品を創りあげた。

「まずは実際の蘭の花を知ることから始め、カラーが種の本質を捉えるキーであることをすぐに認識しました。私は過去にも蘭をフューチャーした作品を制作してきましたが、今回の『ギャラリー』のアイデアは、現実的なフルカラーで作成することでした」
●いかにして美しい蘭をインテリアに取り入れたのか
マレー氏は、シルククレープに直接印刷できるデジタル版を作成する前に、手描きでデザインすることから始めた。制作プロセスの仕上げには3D効果を高めるために生地の層を解放し、花を細かく手彫りする作業もおこなわれたという。
また、この蘭の花で彩られたインテリアでは、ロールス・ロイス社ビスポークデザイナーのヨハン・ベンチェトリット氏が、同じく蘭にインスパイアされた特注のピクニックテーブルの象嵌を作りあげるために、自身のスキルをいかんなく発揮した。加えて、オーナーとゲストをキャビンに迎え入れる際、最初に目に入るであろうトレッドプレートにも、同様のテーマが適用されることになった。
そしてこの特別なワン・オフ製作のファントムを完成させるために、エクステリアでは最新技術を使用したユニークな専用ペイントが用いられている。
ベースカラーに選ばれたのは、北極をイメージした「ポーラーホワイト」。そして、これも蘭の花に触発された紫の色合いが加えられている。また、特殊なプロセスをとおした細かいガラス粒子と組み合わせることで、見事なパール調のアピアランスが得られている。
この上品なボディカラーは、明るい光の下で移動しながら見ると角度に応じて色合いが変わるとともに、ほかのボディカラーにはないような煌めくエフェクトも見せる。また両サイドに手作業で引かれたシングルのコーチラインはこのテーマカラーをまとめるとともに、蘭の花を象ったビスポークのモチーフも組み合わされる。
これまでシンガポールで一定期間を過ごしただけでなく、同国の50周年を記念して作られた「SG50ビスポークゴースト」をデザインしたこともあるブライデン氏は、このほど世界に配信されたリリース内で次のように語っている。
「蘭を栽培するために忍耐と時間、献身が必要であるのと同じように、ロールス・ロイスのビスポーク車両を創るにも一定の時間と情熱が必要となります。でも、お待ちいただいた時間に見合うだけの喜びがあることもまた、間違いのない事実なのです」
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