メルセデス・ベンツがマツダ「ロードスター」に与えた影響とは
2月には、伊豆スカイラインで開催された最新のマツダ「ロードスター」試乗会にも参加した。ロードスターの後輪用マルチリンク(5リンク)サスペンションは、オートバイのリアスイングアームが斜めに取り付けられているのと同じような考え方で、ブレーキング時にはその(仮の)支点の位置にアンチリフトともジャッキダウンともいう下向きの力が加わり、リアが浮かずに接地力をキープする設計になっている。
新型ではコーナリング時の内側タイヤにわずかにブレーキ力を伝える「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」が導入され、さらに旋回性能が上がっているという。

●いまだハンチングは時々発症中
そんな説明を開発担当者の梅津大輔氏から受けているうちに、W124の話になった。
マツダは以前研究用に2台のW124を購入し、そのうち1台は全部ばらしてデータ化したとのこと。後輪のマルチリンクサスペンション(5リンク)をW201(190E)に続いて初めて搭載したのが124であるから、その設計思想はなにかしらロードスターにも影響を与えているはず。何となく誇らしいではないか。
そういえば、お尻をぐっと下げ、絶対に破綻しないように後輪を踏ん張りつつコーナリングするのが、124らしいところ。その良さを再認識した次第だ。
今回紹介した2か所の訪問では、ルーフに例のキャリアを装着したままだった。吸気系や燃料系がクリアになったためか、燃費はどちらも10km/Lをオーバー(伊豆往復260kmで10.02km/L、群馬往復340kmで10.20km/L)してくれた反面、ハンチングはいまだに時々発生している状態だ。
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