11月9日に世界初公開予定の新型電気自動車

　スウェーデンのボルボ・カーズは2022年11月3日、まもなく世界初公開予定の新型フラッグシップSUV「EX90」の一部画像を先行公開しました。

　新型EX90は、2023年に欧州および中国で発売される予定のSUVタイプの電気自動車（EV）で、ボルボの新たなフラッグシップモデルとなる予定です。

　新開発のSPA2プラットフォームをはじめて採用するモデルとなります。3列7人乗りを実現するフルサイズSUVのサイズです。

　今回発表された画像では、新型EX90の全体像はつかめませんが、なめらかで丸みを帯びたフロントデザインはフラッシュグレージングやドアハンドルなどの要素と組み合わされて、空気が途切れることなくリアに流れます。これにより空気抵抗係数は0.29を実現しているといいます。

　ボルボ・カーズのデザイナー、T.ジョン・メイヤー氏は「「ボルボ EX90 の美しく洗練されたプロポーションの輪郭を描くために、ヨットのデザインからインスピレーションを得ました。フロントを見ると、誇りと自信に満ちています。これは、海の打ち寄せる波を切り裂くヨットの能力に触発されたものです。しかし、全体的に丸みを帯びているため、空気がより効率的に車内を流れるようになっています」とコメントしています。

　インテリアでは、ボタンは廃止され、ナビやメディアなどの操作は中央の縦型・大型タッチスクリーンで操作できるようになっているといいます。また速度や航続距離情報などの情報は、ステアリングホイールのすぐ後ろにある2つ目の画面に表示されます。

　ボルボ・カーズのUX責任者であるトーマス・ストヴィチェク市は、「適切な情報を適切なタイミングで提供することが重要です。私たちは、あなたが運転に集中できて、シンプルで、安全であることを望んでいます。クルマは周囲の状況やあなたをこれまで以上に理解しているので、モード選択の混乱や注意散漫、情報の過多を減らすことで、より安全な状況を作り出すことができるのです」と述べています。

　また先進の安全技術を搭載します。EX90は車両の外側と内側に「保護シールド」が装着されるほか、ドライバーの注意が散漫になっていたり、疲れていたりする際、レーダーとカメラを使って運転を支援するといいます。ソフトウェアとセンサーが、重傷者や死亡者につながる事故を最大20％削減するのに役立つという研究結果も出ており、同様に、衝突回避率も最大9％向上させることができると試算されているといいます。

　さらに世界で初めて、インテリア・レーダー・システムが車内に誰も取り残されることがないようにサポートするシステムを標準装備。米国政府の統計によると、1998年以降、米国では900人以上の子供が高温の車内に放置され死亡しているため、これを防ぐ役割があります。

　新たなボルボのフラッグシップモデル、EX90は、2022年11月9日（現地時間）に世界初公開される予定です。