7億円超えの予想価格も!? 往年のレースで活躍した67年前の「フェラーリ」がオークションに登場 どんなクルマ?
数多くのレースで活躍しながら極上のコンディションを誇る
米国アリゾナ州で間もなく開催されるRBサザビーズのオークションに、1958年型のフェラーリ 250GT LWBベルリネッタ「ツールドフランス」が出展されます。どんなクルマなのでしょうか。

フェラーリの250GT LWB 「ツールドフランス」レーシング ベルリネッタは、フェラーリの伝統を象徴するモデルといえるでしょう。
1956年に250GTのロードカーをベースに開発され、3.0リッターのV12エンジンにウェーバー製3連キャブレターを備え、スカリエッティが手がけた軽量アルミニウム製のコーチワークが特徴的です。
アクリル製ウインドウの採用や不要なパーツを外して軽量化し、並外れたパワーウエイトレシオでジャガー「XK」やメルセデス・ベンツ「300SL」といったライバルに挑みました。
1956年4月、デビュー戦のジーロデシシリアでクラス優勝を果たし、同年末には3600マイル(約5760km)の過酷なツールドフランスで総合優勝を果たしました。
エンツォ・フェラーリはそのパフォーマンスに感激し、この250GT LWBベルリネッタを「ツールドフランス」または単に「TdF(Le Tour de France=ツールドフランスの略) 」と名づけました。
しかし、レース用に作られた77台のTdFの多くは競技中にダメージを受けており、現存するTdFで最高のコンディションのものを探すのは、きわめて困難なことでした。
今回オークションに登場した1958年型フェラーリ250GT LWBベルリネッタTdFは、この希少で垂涎のモデルの中でももっとも素晴らしいコンディションの1台です。
数多くのレースに参戦しながら無傷で、フェラーリ コレクションで数十年保存されていたのです。
今回出展されたシャシナンバー「0933GT」は、1958年6月17日にトリノ在住のジェントルマンドライバー、カジミロ・ミロ・トセッリに新車で売却されました。このクルマは、彼が1957年から1960年まで競技に参加した3台のTdFのうちの1台として記録されています。
0933GTは、ロッソ ボルドー(ボルドーレッド)のレザー張りにオロ キアロ(ライトゴールド)というオリジナルのカラーコンビネーションで仕上げられた唯一のTdFです。
トセッリは、この0933GTで多くのレースに参戦して勝利しました。その後、ベネズエラに売却され、彼の地のレースでも活躍しました。
1961年初頭にベネズエラからフランスに渡り、紆余曲折を経て1966年10月に著名なフェラーリ コレクターであるピエール・バルディノンが手に入れ、彼のプライベートミュージアムに合わせてボディカラーをロッソ(赤)に仕上げ直しました。
1975年から1977年にかけては、モエ・エ・シャンドンで有名なフレデリック・シャンドン・ド・ブリアイユ伯爵が一時的に所有していましたが、バルディノンが買い戻し、さらに6年間、彼のコレクションに保管されました。
1983年から現在まで、0933GTは何人ものオーナーの手を渡りました。1997年から2001年にかけて、オリジナルのボディカラーで化粧直しされ、英国を拠点とするスペシャリストによって機械的なレストアが施されました。
2004年には、オリジナルのロッソ ボルドーのレザー張りを取り外して保存し、コニャックのレザーが張られました。
この0933GT、唯一の欠点はエンジンブロックがオリジナルではなく、刻印のない正規品に交換されていることです。
それでも、フェラーリの歴史家によると、ボディワークやギアボックス、アクスルユニットなどはすべてオリジナルであると考えられています。
2006年に委託者のコレクションに加わって以来、このクルマはGTOエンジニアリングなど一流のスペシャリストから供給されたパーツを使用し、忠実にメンテナンスされてきました。
かつてはさまざまなレースに参戦し、コレクターたちに大切にされてきた0933GTは、フェラーリ神話を象徴する、注目に値する逸品といえるでしょう。
この1958年型のフェラーリ 250GT LWBベルリネッタ「ツールドフランス」、落札価格は350万USドルから450万USドル(1USドル=約156円として、約5億4600万円から7億200万円!)と予想されています。
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