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世界限定15台 15年前の特別な「ランボルギーニ」が高値で落札 オープンでも最高時速は330キロ 走行距離2423キロのビッカビカな「レヴェントン・ロードスター」とは

2オーナーの極上個体

 2025年11月にスイス・チューリッヒで開催されたブロードアローオークションにて、2010年式ランボルギーニ「レヴェントン・ロードスター」が出品され、高値で落札されました。

 どんなクルマなのでしょうか。

オークションにて日本円で約2億5790万円で落札された2010年式ランボルギーニ「レヴェントン・ロードスター」
オークションにて日本円で約2億5790万円で落札された2010年式ランボルギーニ「レヴェントン・ロードスター」

 レヴェントン・ロードスターは、その名のとおり戦闘機を思わせるレヴェントンのデザイン哲学をオープントップで体現した、極めて希少かつ象徴的なスーパーカーです。

 世界限定わずか15台という少量生産モデルであり、ランボルギーニの近代デザイン言語の先駆けとなった一台です。

 このロードスターは、レヴェントン・クーペをベースとした完全なオープン仕様の進化形であり、「ムルシエラゴLP640」のV12エンジンとフルタイム四輪駆動システムを採用しています。フィリッポ・ペリーニ氏による全カーボンファイバー製ボディは、戦闘機F-22ラプターに着想を得た造形で、後の「アヴェンタドール」にも通じる未来的なスタイルを先取りしました。

 さらに、ランボルギーニ初のデイタイムランニングライトや電子制御アクティブエアロダイナミクス、ブレーキ冷却用のカーボンファン付きホイールなど、革新的な装備を数多く導入しました。

 インテリアにはブラックレザーとグレーのアルカンターラが組み合わされ、航空機を思わせる液晶ディスプレイを備えた計器類が独特の雰囲気を演出します。各車両にはシリアルプレートが装着され、唯一無二の存在感を示しています。

 2008年のフランクフルト・モーターショーで発表されたこのモデルは、単なるクーペのオープン版ではありません。

 今回オークションに出品された2010年製の個体は、世界で15台のみ生産されたうちの1台で、ボディカラーはロードスター専用のグリジオ・レヴェントン(マットシルバー)をまとい、クーペ専用色のグリジオ・バッラよりも明るい印象を与えます。インテリアは標準仕様と同じくツートーンのブラックとグレーで仕上げられています。

 リアフィンの間に統合されたスポイラーや中央ブレーキランプ、ほぼ水平に設計されたエンジンカバーなど、ロードスターならではのディテールが独自のシルエットを際立たせています。補強されたシャシー構造と、横転時に数百ミリ秒で展開するロールフープが、安全性とオープンカーならではの爽快さを両立させています。

 エンジンは「ムルシエラゴLP670-4 スーパーヴェローチェ」由来の6.45リッターV12を搭載し、最高出力670馬力・最大トルク660Nmを発生します。

 6速Eギア・オートマチックトランスミッションを介して0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は330km/hに達します。安全装備により25kgの重量増加があるにもかかわらず、そのパフォーマンスは驚異的です。

 本車両はスイスのランボルギーニ・ポランテュリーにて新車販売され、同ディーラーで定期的に整備を受けてきました。2019年に現オーナーのもとへ渡り、購入後もスイスのディーラーで保管されています。走行距離はわずか2423kmで、新品バッテリーが装着されています。

 この2010年式レヴェントン・ロードスター、最終的に135万6250スイスフラン(1CHF=190円換算で、日本円で約2億5790万円)で落札されました。

Gallery 【写真】限定15台のオープンカー ランボルギーニ「レヴェントン・ロードスター」を見る(30枚)

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