なぜ軽自動車も観光バスもスタックしないの!? 世界的にも珍しい 波打ち際の砂浜をドライブできる「千里浜なぎさドライブウェイ」を走ってみた
一度はドライブしてみたい、日本唯一の「波打ち際を走れる観光道路」
海を目指してのドライブで「映画のシーンのように、どこまでも続く砂浜を走ってみたい」「波打ち際にクルマを停め、水平線に沈む夕日と一緒に映え写真を撮りたい」と思ったことはないでしょうか。

残念ながら、日本においては多くの海岸で、波打ち際へのクルマでの乗り入れが規制されています。また乗り入れが可能な場所でも、二輪駆動の乗用車では砂にタイヤをとられ、スタックしてしまう危険性があります。
しかし石川県には、そんな心配なく、思う存分に砂浜でのドライブを楽しめる場所があります。それは羽咋市の「千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ」です。
なぎさドライブウェイは、金沢市北郊から日本海に沿って走る「のと里山海道」と並行する8kmの“道路”で、南端の「今浜口」はのと里山街道の今浜ICに近接、北端の「千里浜北口」は、同千里浜ICの約400m北という位置関係になっています。金沢市街地から今浜口までは、クルマで約40分の距離です。
この間の路面はほぼフラットで、乗用車はもちろん、ツーリングを楽しむ二輪車や、大型の観光バスも乗り入れ、砂浜のドライブを楽しむことができます。
しかし一般的な砂浜にクルマを乗り入れると、前述のように容易にスタックしてしまいます。千里浜なぎさドライブウェイでは、なぜそうしたトラブルなく走ることができるのでしょうか。
その理由は、千里浜に堆積した砂粒の大きさにあります。その直径は一般的な砂浜にある砂粒の約1/4ほどの約0.2mmで、水分を含むと締まる性質を持っています。そのため海水が浸透する波打ち際近くでは、クルマのタイヤが沈むことなく、安全に走ることができるのです。
この千里浜の“道路”の幅は、おおむね20mほどで、路肩に相当する海側にクルマが停まっていても、他のクルマが十分にすれ違うだけの余裕があります。そのため、砂浜をドライブする人だけでなく、クルマを停めて海を眺める人、また釣り竿を並べ大物を狙う人など、訪れる人それぞれが、さまざまなスタイルで海を楽しんでいます。
とくに7月中旬から8月中旬の夏真っ盛りには、なぎさドライブウェイに沿って海水浴場が開設されるので、クルマを停めてそのままマリンレジャーを楽しむことも可能です。
さらに砂浜での直火でなければバーベキューも許可されていて、夜間も閉鎖されることはないので、気候のいい時期には波打ち際でのキャンプを楽しむ人も見られます。ただし潮干狩りについては、地元の漁業を守る観点から、禁止となっています。
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