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11年前の「赤いハイパーカー」がオークションに登場! 限定499台 走行わずか3700キロの極上「ラ・フェラーリ」とは

落札予想価格は300万ドルから350万ドル

 2025年12月にUAE(アラブ首長国連邦)アブダビで開催されるRMサザビーズ主催のオークションに、2014年式フェラーリ「ラ・フェラーリ」が出品される予定です。

 どんなクルマなのでしょうか。

オークションに出品予定の2014年式フェラーリ「ラ・フェラーリ」Abdulla Jaafari(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's
オークションに出品予定の2014年式フェラーリ「ラ・フェラーリ」Abdulla Jaafari(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's

 2013年のジュネーブ国際モーターショーにおいて、フェラーリはハイブリッド・エレクトリック・ハイパーカーという新たなカテゴリーに向けた意欲作のベールを上げました。

「288GTO」、「F40」、「F50」、「エンツォ」の後継となるこのモデルは、シンプルに「ラ・フェラーリ」と名付けられ、その名の通り「ザ・フェラーリ」を意味します。デザインやエンジニアリング、性能数値を目にしたメディアやファンからも、この誇らしげな名称に異論はほとんどありませんでした。

 ミッドシップに搭載された6.3リッターV12エンジンは、開発用モデル「FXX」由来で、13.5:1という非常に高い圧縮比を誇ります。

 最高出力は789馬力、レッドゾーンは9250rpmからと高回転型で、最大トルク700Nmは約7000rpm付近で発生します。

 さらに、F1のKERS(運動エネルギー回生システム)を基にした電気モーターがリアに搭載され、161馬力を加えることで低回転域でのレスポンスと加速性能を大きく向上させています。システム合計の出力は949馬力、トルクは900Nmに達し、0‐100km/h加速は2.4秒という圧倒的な加速力を実現します。

 社内デザイナー、フラビオ・マンゾーニ氏によるスタイリングは、美しく低く構えたプロポーションが特徴で、先代エンツォの武骨な印象とは一線を画しています。

 可変式リアスポイラーや前後アンダーボディの“スマート”パネルなど、アクティブエアロデバイスが自動的に作動し、あらゆる速度域でダウンフォースと安定性を高めます。巨大なベンチレーテッドタイプのブレンボ製カーボンセラミックディスクブレーキや、ピレリPゼロ・コルサタイヤが、ラ・フェラーリの圧倒的なパフォーマンスをしっかりと受け止めます。

 ラ・フェラーリの生産は2016年1月に終了し、総生産台数は499台と発表されました。

 この数字が示す通り、マラネロ発のフラッグシップ・ハイパーカーにふさわしい希少性を備えており、初号車が完成する前にすべてが優先顧客へ割り当てられていました。

 今回オークションに出品予定のラ・フェラーリ2014年モデルは、フェラーリを象徴するロッソコルサのボディカラーをまとい、ブラックのホイールとイエローのブレーキキャリパーが鮮やかな外観を引き立てています。

 キャビンにはカーボンファイバーが惜しみなく用いられ、ブラックのアルカンターラにレッドステッチ、レッドのシートベルトが組み合わされ、最新素材と技術を駆使したフェラーリらしい装いとなっています。

 カタログ作成時点での走行距離はわずか3701kmと良好なコンディションを保っています。

 落札予想価格は300万ドルから350万ドル(1USドル=156.7円換算で日本円で約4億7011万円から5億4850万円)とされています。

Gallery 【写真】フェラーリを代表するスーパーカー「ラ・フェラーリ」の凄さを写真で見る(33枚)

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