バブル時代の“セナ・プロ対決”が懐かしい フェラーリに移籍したアラン・プロスト選手の愛車がオークションで高値落札 当時世界最速の市販車だった「F40」とは
ルーフにはプロスト選手のサインが入る
2025年12月にUAE(アラブ首長国連邦)アブダビで開催されたRMサザビーズのオークションに、1990年式フェラーリ「F40」が出品され、高値で落札されました。
このモデルの初代オーナーは元F1ドライバーのアラン・プロストだったそうですが、プロストとはどんな人物で、F40とはどんなクルマなのでしょうか。

1989年シーズン終盤、アラン・プロストはすでに歴代屈指の名手として地位を確立していました。3度のF1世界王者となり、ジャック・ブラバム、ジャッキー・スチュワート、ニキ・ラウダ、ネルソン・ピケと並ぶ存在となっていたのです。
同年、マクラーレン・ホンダで宿敵アイルトン・セナを抑えてタイトルを手にしたのち、プロストはチームを離脱。1990年からフェラーリへ移籍し、ゲルハルト・ベルガーの後任として、エンツォ・フェラーリ没後、初の契約ドライバーとなりました。
新体制の中心として迎えられたプロストに用意されたのが、当時“世界最速の市販車”として名を馳せたフェラーリF40です。
彼の個体はシャシナンバー83249で、1989年11月に完成したスイス仕様の初期型。可変サスペンションや触媒コンバーターを持たない仕様で、1990年2月にフランス・メリベルで登録されています。
後にこのF40は、フェラーリ・チャレンジでも活躍したグラハム・デ・ジルの手に渡り、納車前にプロストがルーフへサインを残しました。サインはクリアコートで保護され、現在も鮮明に残っています。
車両は複数のオーナーを経るなかでメーターがkmからマイル表示へ交換され、2007年にはフェラーリ・クラシケ認定を取得。シャシー、エンジン、ギアボックス、ボディがすべてマッチングであることが証明されています。
2017年、フェラーリ70周年を記念してフィオラノで開かれたコンクールに招かれ、クラス2位を獲得。その後フランスへ戻り、2019年には燃料タンクを新品に交換済みで、有効期間は2028年9月までとなっています。
プロストの手を経たこのF40は、名車の枠を超え、黄金期のF1を象徴する「歴史を宿す一台」と言えるでしょう。予想落札価格は320万〜370万ドルとされていましたが、結果としてそれを上回る388万6250ドル(1USドル=155.9円換算で日本円で約6億576万円)で落札されました。
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