バブル時代の好景気が生んだ“小さな名車” 「ABC」と呼ばれたユニークな軽スポーツカー3選
バブル時代が生んだ3台の軽スポーツ名車たち
1980年代後半から1990年代前半には、好景気を背景に日本車も進化を遂げました。
世界のラグジュアリーセダンの概念を変えたといわれる1989年登場のトヨタ「セルシオ」、1989年に発売され、全日本ツーリングカー選手権グループAで前人未到の29連勝を成し遂げた日産「スカイラインGT−R(BNR32)」、フェラーリやランボルギーニなど世界のスーパーカーメーカーが影響を受けたといわれる1990年発売のホンダ「NSX」など、いまも語り継がれる名車が多く誕生したのもこの時代です。
1990年代の初めごろは、軽自動車も現在のスーパーハイトワゴンやハイトワゴンのような実用重視のモデルではなく、走りの楽しい「ファン・トゥ・ドライブ」なスポーツカーが人気を集めました。
車名の頭文字を取って「ABC」と呼ばれた、ユニークな軽スポーツカーを紹介します。
●「A」:軽自動車にガルウイングドアを採用した、オートザム「AZ-1」
じつは、「ABC」の3台の中では最後に登場したのですが、アルファベット順で1992年(平成4年)10月に発売されたオートザム AZ-1から紹介しましょう。

オートザム(AUTOZAM)なんて日本のメーカーは知らない!という人もいるでしょうが、1989年にマツダがディーラー網を拡大したときに作られたブランドのひとつで、現在は消滅しています。
そんなオートザム ブランドから発売された軽スポーツカーが、AZ-1でした。車名の「AZ」は、オートザムの略です。
その特徴は、なんといっても軽自動車にガルウイング式ドアを採用したことです。
これは、フレームだけでも走行可能な強固なスチールモノコックのフレームにFRP製のボディを貼りつけることで成り立っています。
フレームの剛性を高めるためサイドメンバーを極力太くしたため、キャビンは狭く、大柄な人が乗るのはかなりキツかったようです。
それでも、スズキから供給されたアルトワークス用の直3ターボエンジンをミッドシップ搭載し、シャープなハンドリングも相まって、スポーツカーならではの走りが楽しめました。
なお、AZ-1はスズキにOEM供給され、こちらは「キャラ」という車名で販売されました。
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