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「♪かわいいだけじゃ、だめですか?」を卒業する家電──BRUNO(ブルーノ)が“2台目需要”として使える理由とは

「かわいい」から「使える」へ。BRUNOの地に足のついた進化

 BRUNO(旧イデアインターナショナル)は今年で創立30周年を迎える。時計の企画・販売から始まり、ホットプレートで一躍名を広めたブランドだ。展示会場を歩いてまず感じたのは、ブランドの重心が確実に変わっていることだった。

 かつてのBRUNOは“映える家電”の代表格だった。食卓に置けば写真を撮りたくなる。ギフトにすれば確実に喜ばれる。だが、機能で語るブランドかと言われれば、そこはやや弱かったのも事実だ。

 しかし、今は違う。電気圧力鍋は20分前後で肉がホロホロになる。炊き込みご飯も30分弱で仕上がる。炊飯、蒸し、煮込みを一台でこなし、実用性は十分だ。

 エアフライヤーはガラスバスケットを採用し、調理中の状態が見える。焦げすぎや生焼けの不安を“視認性”で解決する設計だ。衣類スチーマーは自立式で、コードは3m。ワンルームでも取り回しやすく、立ち上がり約15秒、最大23g/分のパワフルスチームで、出社前の5分を確実に整える。

 派手なテクノロジーではない。だが、生活の“詰まり”を解消する設計思想がある。かわいいだけではなく、生活に寄り添う道具へと進化している。

春の展示会で披露されたBRUNOの最新ラインアップ。“かわいい”の先にある実用性が静かに主張していた
春の展示会で披露されたBRUNOの最新ラインアップ。“かわいい”の先にある実用性が静かに主張していた

BRUNOの真の強さは「エントリー家電」であること

 いま家電市場は二極化している。一方は高級路線。高機能・高価格・ハイスペック。もう一方は低価格のコモディティ。

 その中でBRUNOは、絶妙な中間ポジションにいる。価格帯は1万円前後が中心。“試してみよう”と思える現実的なラインだ。これが「エントリー家電」としての強みである。

 ドライヤーは価格を見直し、より手に取りやすくなった。電気圧力鍋は炊飯器の代替にもなる。小型クリーナーは書斎や洗面所に置ける“2台目”。

 おそらく多くのVAGUE読者世代は、すでに一通りの家電を持っている。だからこそ「1台目」ではなく「2台目」が刺さる。

・2階用の軽量クリーナー
・出社前専用の衣類スチーマー
・書斎用の小型ファン
・休日用のほったらかし調理鍋

 生活のポイントに分散配置する家電。BRUNOは、そこを取りにきているのだ。

BRUNO スリム2WAYスティッククリーナー(税込価格:1万4300円)。書斎や寝室にも設置できるスリム設計。軽量なので洋服のラックなどにもかけられる。メイン掃除機とは違う、分散型の使い方を提案
BRUNO スリム2WAYスティッククリーナー(税込価格:1万4300円)。書斎や寝室にも設置できるスリム設計。軽量なので洋服のラックなどにもかけられる。メイン掃除機とは違う、分散型の使い方を提案

“ほったらかし”は時短ではなく、男の趣味になる

 電気圧力鍋やエアフライヤーを単なる時短家電と呼ぶのは簡単だ。だが実際に使ってみると、それは“工程を楽しむ時間”に変わる。

 肉を丸ごと入れてスイッチを押す。ガラス越しにクロワッサンが膨らむのを見る。これは、料理という実験だ。

 多忙なビジネスパーソンにとって、毎日の料理を義務にすることは難しい。隙間時間を使って簡易的に料理をしたり、休日では家族との共有時間でもあり、自分のこだわりを試す趣味だ。

 BRUNOの家電はプロ仕様ではない。だが、失敗しにくい。だから続く。“かわいい”は、ハードルを下げる。“使える”は、継続を生む。

BRUNO ガラスエアフライヤー(税込価格:1万3200円)。肉を焼いたり、クロワッサンを作ったり、調理過程が見えるのは、映えだけではなく“失敗しにくさ”が進化の証だ。ほったらかしは時短ではなく、休日の実験時間だ
BRUNO ガラスエアフライヤー(税込価格:1万3200円)。肉を焼いたり、クロワッサンを作ったり、調理過程が見えるのは、映えだけではなく“失敗しにくさ”が進化の証だ。ほったらかしは時短ではなく、休日の実験時間だ

「出しっぱなし」にできるデザインは機能である

 しまった瞬間に使われなくなる。これは家電あるあるだ。だからBRUNOは出しっぱなし前提の設計をする。

 グレージュやホワイトなどのニュアンスカラー。棚に掛けておけるクリーナー。洗面所に置ける美容家電。

 かわいいは装飾ではない。使用頻度を上げるための機能だ。ここに、かつての家電とは決定的な違いがある。

大ヒット商品であるBRUNO コンパクトホットプレート(税込価格:1万2100円)。ホーローホワイトやホーローブルーなどのニュアンスカラーは装飾ではない。“出しっぱなし”を正解にするための機能でもある
大ヒット商品であるBRUNO コンパクトホットプレート(税込価格:1万2100円)。ホーローホワイトやホーローブルーなどのニュアンスカラーは装飾ではない。“出しっぱなし”を正解にするための機能でもある

RIZAPグループ傘下という“経営の地盤”

 ビジネス的に忘れてはならないのが、BRUNOが現在RIZAPグループ傘下にあるという点だ。一見すると意外な組み合わせに見える。だが、経営視点で見れば合理的だ。

 RIZAPの本質は「習慣を変える」ビジネスにある。トレーニングも食事管理も、継続しなければ意味がない。

 家電も同じだ。どれだけ高機能でも、使われなければ価値は生まれない。BRUNOの出しっぱなし設計や、ほったらかしで成功体験が積み上がる構造は、まさに習慣化を前提とした思想だ。

 さらに、資本力と流通基盤の強化は価格調整やEC展開を後押しする。かわいいブランドから、生活インフラ型ブランドへ。その進化は、経営の地盤があってこそ可能になる。

“ギフト家電”から“生活分散型家電”へ。もらってもうれしいし、2台目としても使えると筆者は分析する
“ギフト家電”から“生活分散型家電”へ。もらってもうれしいし、2台目としても使えると筆者は分析する

「かわいいだけじゃ、だめですか?」の答え

 もちろんダメではない。だが、それだけでは続かない。いまのBRUNOは、かわいさを残しながら、機能と価格と生活導線を現実的に整えた。

「ギフトでもらう家電」から
「2台目として増える家電」へ
「休日の趣味になる家電」へ

 若い世代のブランドではなく、忙しいビジネスパーソンが生活改善の入口として選べるブランドへと成熟している。

 かわいいだけじゃ、だめですか?いいえ。かわいくて、使える。だから今が、ちょうどいい。

Gallery 【画像】かわいい、の先にある実用性って?ブルーノ新作を画像で見る(13枚)

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